ビターチョコ

ミザリーのビターチョコのネタバレレビュー・内容・結末

ミザリー(1990年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

とても怖い映画。
怖いのは、怪物でも幽霊でもなく……。

<あらすじ>
ある小説家が、自作の人気小説『ミザリー』シリーズを終わらせる。脱稿後、その原稿をもってドライブ中、交通事故で大ケガをする。彼を助けたのは一人の女性だった。彼女は『ミザリー』の大ファンで、作家は(彼女の自宅で)手厚い介護をしてもらうのだが……。

「作品は誰のもの?」
小説や映画などの作品は、お客が楽しんだとき、初めて完成するものだろう。人それぞれに感想があり、客それぞれの中で(キャラクターが)成長していくものだろう。もちろん権利は、作り手側「だけ」が持っていて、客側に権利は発生しない。だが、作り手側に作品を冒涜する権利はないだろう。

「狂人はどこにいる?」
今年、ツイッターで変な人に遭遇した。某漫画家に「やめないで」と懇願していた(プロフィール欄で)。私はその人と相互フォローだった。「作家には都合があるんですよ。苦渋の決断なんじゃないですか?」なんてことを書いたら、ブロックされ、キチガイ扱いされた。この映画と同じで、狂信的な人のようだった。

「この映画が怖い理由は?」
身近にいる人が本当に怖い、それを実感するからだろう。狂ってる人は多い。飲酒運転して、更にひき逃げする人は、医者や弁護士、学校の教諭、警察官などにも多くいる。毎日のように逮捕される。責任ある仕事の人が、実は狂ってる?……というのが「身近な現実」だろう。

この映画は怖い。
怖いのは、ふつうの人。だから毎日は恐怖の連続だ。なぜなら、怪物も幽霊も宇宙人も現実には「いない」が、ふつうの人は周りにいっぱい「いる」のだから。
そして私は、深夜に鏡を見るのが怖い……。