ひろぽん

名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)のひろぽんのレビュー・感想・評価

3.2
劇場版『名探偵コナン』10作目

謎の依頼主に招待され、横浜に来た小五郎とコナンたち少年探偵団。蘭や少年探偵団が依頼人によって爆弾を仕掛けられ、人質にされてしまう。コナンと小五郎は、何も知らずミラクルランドで遊んでいる蘭たちに取り付けられた爆弾が爆発するまでに依頼人が示した事件を解決しなければならないという物語。


記念すべき10周年作品という事で、メインキャラクターが総出演の豪華な顔ぶれとなっているオールスター作品。また、コナン、平次、白馬が事件の謎に迫り共闘するという夢のようなコラボは心躍る演出。

依頼主から直接解決して欲しい事件を教えてもらえず、ヒントだけ与えられ事件の概要から探偵たちが調査する異例の展開が斬新で面白い。ほぼヒントがないような状況から次々と頭をフル回転させて推理していくところが見どころ。

コナンと小五郎がタッグを組み調査するという珍しい組み合わせに胸が高鳴る。コナン、平次、白馬のトリオが揃うと推理力がずば抜けて高く、人脈も広いためドンドンスムーズに展開が進んでいくテンポの良さは心地良い。

珍しく性格が変わったように甘える灰原が可愛かった。

爆発予定時間の1分前になり、
「子どもたちだけにはしておけないから」
と覚悟を決め子どもたちと一緒に居ようとする阿笠博士と目暮警部にグッときた。死ぬ可能性があるのに、いつもと変わらぬ笑顔で子どもたちに接する阿笠博士の表情には感動した。

最後の瞬間まで人質に真実を伝えない粋な計らいがとても素敵。

犯人から最高の探偵だと賞賛された後に、「あなたは最低な人間ですよ」と皮肉たっぷりの返しをするコナンの発言が好き。

パソコンにも精通しているコナンの知識量は尋常じゃない。

事件を解決できるか不安で英理に電話して鼓舞してもらう小五郎の弱さを見せるシーンが本当に良かった。

総じてお祭り騒ぎのように色々なキャラが登場して楽しいが、規模的にはそこまで大きな話じゃないのでイマイチ盛り上がりにかけている。主に推理がメインだから、これぞコナンって感じの作品。劇場版としてはアクションが少ない印象。

最後においしいところを持っていくキッド。銃を乱射してガラスを破壊しまくるキッドのシーンが最高にキザで良かった!

光彦の声がいつもと違うから違和感が凄かった。
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