いんげん

エレベーターのいんげんのレビュー・感想・評価

エレベーター(2011年製作の映画)
3.4
「人が泣こうが怒ろうが、俺は冗談を言う!!」

うおおぉ、コメディアンさんカッコええ!



おや、フィルマの評価低いですね。俺は好きだよ!けっこう面白かったと思います。

投資ファンドのパーティ会場である高層ホテルのエレベーターで、たまたま乗り合わせた9人の老若男女。
案の定、機体不調により49階でストップ!
どうなる?!

という、ざっくりあらすじ。

はい、よくあるやつです。
このよくあるやつを、どう味付けしてくれるのか注目してましたが、なかなかどうして俺は好きですねこういう持っていき方。

様々な身分、属性のキャラクターを同一空間に閉じ込めることによって見られる社会の縮図。初めはみんな、おおむねステレオタイプなイメージ通りの行動や発言するんですよ。

しかしある出来事をきっかけに、それぞれのパワーバランスや立ち位置が少しずつ変わっていく様子がとっても良かったです。

人間って誰しも、いい人であり嫌なヤツなんですよね結局。
利己的なんだけど、人が困ってるときには助ける気持ちもある。そのハードルが個人個人で違ってるわけです。

そこの沸点というか、人によって異なる正義スイッチの入るポイントがとても上手に描かれてたと思います。

初めは誰よりも怯えてたコメディアンが、極限状態では誰よりも勇敢だったり。女たらしの言い訳イケメンだって、いざとなればリーダーシップを発揮するし。人前での排泄行為も割り切っちゃう勝ち気な女性も、血を見れば恐怖で震えるわけですよ!


あとこの作品、高層ホテルのパーティ会場っていう舞台なんだけど、パーティ会場どころかホテルのロビーすら映さない。
エレベーターと、エレベーターホールの乗り口と、別のモーテルの一室しか出てこない。超低予算ですねコレ。いやースゴイ。


孫娘ウザすぎ問題はモチロンあるけど、最後ガタガタ震えてたから俺は許したよ!

あとコロナのせいで運動しなくなって太ってきてるから、改めてダイエットしなきゃな!って思うシーンもありましたねー。おーこわ。