いんげん

SAS:反逆のブラックスワンのいんげんのレビュー・感想・評価

SAS:反逆のブラックスワン(2021年製作の映画)
4.1
え?!めっちゃ面白かったんやけど!!


フィルマの評価はそれほどでもないですねぇ…。
まぁ俺の好みにぶっ刺さったと言うことで。


まずタイトルがカッコいいよね!

「SAS:反逆のブラックスワン」

「(漢字2文字」)の(熟語っぽいカタカナ)」
この語感がいい。厨二魂を感じる。
似たようなのを並べると

天空のエスカフローネ
翠星のガルガンティア
閃光のナイトレイド

ほら、なんかカッコいいじゃん笑
こういうタイトル好きなんだわ!(どうでもいい)



あらすじ
イギリス陸軍の特殊部隊「SAS」と
家族経営の民間軍事会社「ブラックスワン」の対決の物語です。


しかしながら、タイトルだけ見るとブラックスワンが主役サイドと思いきや、思いっきり敵側でしたね。おい、紛らわしいタイトルだな!まーた邦題か。
でも語感がイイから許してやるよ!


作品の冒頭で『サイコパス』の性質を持つ人物への言及がありました。
「他者共感に著しく欠ける部分があるけど、特定の分野で傑出した結果を残す人物が多い」
最近よく聞くんですよ。昔はシリアルキラーの代名詞みたいな言われ方してたサイコパスですが、儲かってる会社の社長だったり、一流のアーティストなんかはサイコパス気質の人が多いって。さもありなんって気がするよね。

で、主人公のSAS隊員であるトム。
イケメンのマッチョで家柄もいい。仕事もできるナイスガイなんだけど、彼女とデートの約束を一方的に取り付けたあとに、ちょっくら突入作戦で何人か殺してからデートに戻って笑顔でイチャコラしちゃうようなサイコパスなんですね。

俺はこういうヒーロー大好きなんですが、主人公の彼女が言うには「彼とは合わない」らしい。確かに言われてみれば、そんな人が身近におったらイヤやな。

そんな主人公が自らのサイコパシーと向き合い、そして結婚を考えながらも迷っている彼女がサイコパスの恋人へどう決断するのかを描く終盤の展開は、なかなか気持ち良かったです。
こういうのをちゃんと描いてくれる作品って、意外となかった気がするんですよね。そこが高評価ポイントかな。

っていうか、この彼女であるソフィのキャラクターが良いわ。こういう優しく賢く強い女性は、見てて応援したくなりますね。

登場キャラが全体的に良かったなぁ。
敵キャラの行動に説得力あるし、特殊部隊の隊員たちもモブなんだけどモブモブしてないというか。みんなちゃんと強いんだよ。さすが特殊部隊。

アクションシーンが少し大人しいかな?と思ったけど、全体的にテンポよく進むのであんまり気にならなかったかな。
電車内のトイレで殺害された車掌を一瞬でトムが発見して「ブラックスワンの生き残りが居るぞ」って、すぐ部隊に連絡するスピード感は気持ち良かった。ああいうのダラダラやっちゃう作品多いじゃないですか。


黒と白という対極を合わせ持つ「ブラックスワン」。敵組織の名前なのに、誰よりもブラックスワンだったのは、SASのトムだった!しかしそれを受け入れつつ、今日もトムとソフィは戦う。いいラストじゃないですかー。


「アイツのこと元々キライだったもの」


ソフィさん!あんたもなかなかのサイコパスやでぇ!