このレビューはネタバレを含みます
「都心を揺るがす空中アクション。」
空軍特殊飛行チーム「ブラック・イーグルス」のパイロット「テフン」は航空ショーで禁止されているはずの飛行技術《ゼロノット》を敢行し、ショーを台無しにしてしまう。
罰としてテフンは実戦部隊に移籍させられる。
次第にチームに慣れていくテフンだったが、凄腕のパイロット「トップガン」といわれるチョルヒといつも衝突する。
南北間に平和な雰囲気が漂っていたある日、 敵の一機がソウルまで降下してくる。
激しいバトルを繰り広げどうにか平和を守りぬくが、これは朝鮮半島全体を揺るがす巨大な陰謀の序章にすぎなかった。
韓国軍は究極の機密作戦《リターン・トゥ・ベース》を発動する・・・。
本作はハリウッドの製作チームが全面的に参加し、国家の危機を救うパイロットの姿をCG満載で描ききる。
本物の戦闘機に乗るために実際のパイロットと同様の過酷な訓練を経て出演したテフン役のチョン・ジフン(RAIN)らの身体を張った演技も見もの。
そして何と言っても、ツンデレ整備士を演じたシン・セギョンの恋愛に不器用な可愛さが本作最大の収穫で、地上&恋愛パートを盛り上げる。
娯楽大作である本作は、数ある韓国映画の傑作同様「北の驚異」という韓国特有の《不安》を見事にエンターテインメントとして成り立たせている。
王道のラブストーリーを下地に『トップガン』と『エネミー・ライン』と『海猿』を組み合わせた様な展開は、ソウル市街上空でのドッグファイトと合わせて素晴らしく壮絶。
家族や恋人の為に立ち上がるパイロット達の姿や任務を終え帰還する勇姿には、戦争映画やアクション娯楽大作として直球でありながらも、それぞれの熱いハートに心を揺さぶられ純粋に泣ける。
あらゆる危機と困難を乗り越える為の全ての原動力は、やはり《愛》しかない。
「俺たちは同じチームだ。自分の命を捨てても操縦士を守る。」