スネイプ島で若者3人の惨殺死体が見つかり、凶器に古代の剣が使われていたことから考古学者らが調査に向かう。
しかし、無人のはずのその島には何者かが潜んでおり、彼らも次々と殺されていく。
劇場公開当時は興業的にも批評的にも大惨敗を喫したものの、その後ホラー映画マニアのクチコミによってカルト的な人気を博すようになった作品。
70年代のUKホラーが生んだ異形の怪作にして、スラッシャーホラー映画ファンならば絶対に見逃せない隠れた名作である。
実際、欧米では本作か『血みどろの入江』をスラッシャー映画の原点とする向きもある。
そんなわけで、スラッシャー映画の系譜を紐解く上でも見逃せない一本だ。
2組のカップルが訪れた無人島で、3人が惨殺されるところから始まり、隠された財宝、過去の因縁、邪心崇拝、立体迷路空間など盛りだくさんの要素。
強烈なスプラッター描写にセックス描写、古代文明の邪教を絡めたオカルト的な禍々しいムード、そして島から忽然と姿を消した狂人一家の謎。
小さな孤島を舞台に、エログロ、奇怪な怪人、や邪教崇拝の神像、地下迷路など、いかがわしい雰囲気が素晴らしい。
絵的な面白さに満ちている。
ストーリーラインは『悪魔のいけにえ』にちょっと似てる感じです。
しかし、毒気という点ではそれほど強烈さがなく、ラストに姿を現す殺人鬼の正体も強い衝撃や恐怖感に欠けている。
また、中だるみが激しいのが難。
とはいえ、イギリス映画であることと時代を考えれば、充分に冒険的と言えるでしょう。