映画大好きザウルスくん

ジャン=クロード・ヴァン・ダム/アサシン・ゲームの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

2.9
ヴァンダム×アドキンス!これまでに4度の共演経験がある2人ながらも本作は唯一のダブル主演作で、殺し屋としてスキルが同等な2人が対立からの共闘を繰り広げるというとても王道なストーリーなのですが、正直俳優が良かっただけで特別こだわったアクションや展開はないため、凡作で終わってしまった印象です。

ヴァンダムとアドキンスには問答無用の「最強」ブランドがある訳ですが、本作はそのブランドに頼りすぎてしまったために肝心のプロの殺し屋としての描写が甘く描かれていて、序盤からガッツリ防犯カメラに写ってしまうヴァンダムなどダサいシーンが気になりました。ストーリー的には冒頭のヴァンダムとアドキンスがそれぞれ別の目的から同じ標的を狙い、作戦決行と共に対立が始まっていく滑り出しは面白かったのですが、その後ワクワク感は徐々に尻すぼみになっていきました。

復讐劇としてとても残念だったのはラストで、一応勧善懲悪な復讐を果たせるものの、1番悪い大ボスの最期がアッサリしていて一体どこを見せ場にしたかったのか分かりませんでした。それなら割と序盤で済ませてしまったヴァンダムVSアドキンスのタイマンバトルをもっと後ろに持ってきて、最後の最後にようやく共闘するような展開にしてみても面白かったのかなと思ってしまいます。

スター共演作としてのポテンシャルを十分に発揮できたとは言い難いですが、アドキンスの若さに対するヴァンダムの熟練っぷりや殺し屋映画あるあるな隠し部屋設定などがカッコ良かったり、全画面を暗めに編集することによりノワール調な空気感を演出していたりして、全く好感が持てない作品という訳でもないのであまり期待せずに観るならばオススメできます🙌