チョコレート工場で働くジェフリー・ダーマー。
刺激のない生活に飽きてはゲイ・バーに行き、お目当てのモノを探す。
若い男を巧みに誘い出しては殺害し、内蔵や人肉を食べたという、アメリカ犯罪史上、類いを見ない凶悪犯とされる彼をテーマにした映画。
ミルウォーキーの食人鬼こと、ジェフリー・ダーマーの映画ですね。
捕まる1年ほど前の話と、初めての殺人を犯す17歳ごろの話しが中心。
猟奇的ゆえに独特の世界観がある。
私の中のダーマー像とは少し違っていましたね。
ジェフリー・ダーマーをなんとなくアーティスティックに描いてみたらこうなった的な感じの映画です。
ジェフリーの精神が壊れていく過程をたどっただけの映画といってもいいかもしれない。
というか、だいぶ昔の話かと思ったら91年にやっと捕まったんだと知って、びっくり…。
ただ、内容としては終始ジェフリーがゲイだということを前面に出した映画でした。
事実としては正しいのですが、どうしてゲイになったのかや、同性を愛する彼なりのメリットの具体的な描写がほとんどありませんでした。
何より、小さい頃の家庭の事情が皆無。
ここが大切ではないのだろうか。
この映画は、本当にジェフリーの小さな一面でしかないです。
あとはほとんど残虐なシーンはなく、体の中身も映ることはなかったです。
遺族に配慮してか食人鬼としての描写はカットしている。
この映画だけ見たら、ジェフリーは余り対したことのない犯罪者と思われそうだ。
ぶっちゃけ、予備知識のない人(ジェフリーを知らない人)が見てもつまらないんじゃないかな?
でもまぁ、これ以上グロくしたらDVD等形には出来ないだろうし、きっとちょうど良いのだ(と、思わないとやってられない)。
殺人鬼ジェフリー・ダーマーを演じるのは、今やハリウッドで売れっ子のジェレミー・レナー(アベンジャーズのホークアイ等)。
彼はこの作品で映画関係者から注目を集めただけあって、演技が凄い。
ちなみに昔読んだ本では、ジェフリーが警察に最終的に捕まった時、彼の自宅の冷蔵庫からはいくつもの人間の腕や足やあたま、なべの中には脳みそ、床には指などがちりばめられ、呼吸が出来ないほど異臭がしたと書いてあった。
しかも彼はゲイということで、男性器には異常に執着心があったため、そこだけはキレイに漬けられてあったというのも読んだことがある。
いずれにせよ、それが事実かどうかは本人に聞いてみないと分からないが、本人は獄中で別の犯罪者に撲殺されたとあった。