Moeka

最後の人のMoekaのレビュー・感想・評価

最後の人(1924年製作の映画)
4.1
カリガリ博士に続いてドイツ表現主義ではこの作品が好きかも。老ポーターがあることをきっかけに自慢のホテルの制服を剥奪されることから悲劇か始まる。人あっての制服のはずなのに制服に支配されているという滑稽な悲劇。権威主義への皮肉と共にドイツ人の制服フェチが見える。スムーズなカメラワークと二重露光、抽象的表現と過剰な演技で字幕がほぼ無くても恐ろしく伝わってくる。制服が取られた時にホテルが一気に威圧的に見えるのも周りの人々が嘲笑しているように見える。サイレント時代に映画は人の心の暗部まで映像技術で映し出せることを示した作品だと思う
Moeka

Moeka