彦次郎

血みどろの入江の彦次郎のレビュー・感想・評価

血みどろの入江(1970年製作の映画)
3.9
金持ち婦人殺人事件から始まる入り江(金持ちの遺産)を巡る殺戮劇を描いたサスペンスホラー。
最初の殺人から主人公らしき男女が登場することでミステリー的な話かと思うと全然そんな事はなく登場人物全員が悪党かクズで犯人探しをしていると寧ろ犯人達しか居ないというような狂気な世界観が素敵です。
タイトル通り血みどろのサバイバルなのですが何故か争いとは関係ない男女4人組へのお仕置きにだいぶ尺を取っています。監督の意図は分かりませんがイチャつくカップル共への不愉快さが高じて制作にも力が入った(ご性交中の2人を串刺しとか)のかもしれません。この負の力が『13日の金曜日』に繋がると思うと感慨深いものがあります。
画質の荒さと先の読めないカオスさと何かを伝えたいのであろうラストを含めて個人的には好きな作品です。
彦次郎

彦次郎