真っ黒こげ太郎

血の魔術師の真っ黒こげ太郎のネタバレレビュー・内容・結末

血の魔術師(1972年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「では現実とは何でしょう!?」

「現実が何か本当に分かっていますか!?」



魔術師モンダークが披露するマジックショー。
それは、何と観客から1人指名して催眠術でステージ上に導き、その観客をあの手この手で惨殺!!!
にも拘らず次の瞬間には元通りになっているという奇妙なマジックショーだった。

この残酷で過激なマジックショーが多くの反響を呼び、女子アナウンサーのシェリーに押され、TV番組でマジックを披露する事になったモンダーク。

だが、シェリーの恋人のジャックは、モンダークの手品を手伝った観客が数時間後に手品と同じ方法で殺されていることを知るのだった!!!



謎のマジシャンが引き起こす残虐マジックショーを描いた、スプラッター・ホラー。
スプラッター映画の神様、ハーシェル・ゴードン・ルイスさんのスプラッターホラー最高傑作と召されている(らしい)作品。


今回は前作がグロ少な目だった反動か、”これでもか!”と言わんばかりに過激なスプラッター描写の嵐!

序盤から首チョンパで始まる景気の良さで、その後も頻繁にグロ描写が連続。
腹を裂かれてモツが出まくり、こねくり回しまくりでグロっグロ!!
頭に釘を刺される場面では無駄に周りのお肉をほじくり出し、眼球もグチョグチョにこねくり回す!!
お顔とかが凄い作り物感出まくってて、ダミー人形なのが丸分かりだが、それでも実にグロく描かれている。
(内臓は動物の内臓を使ったみたいね。w)
そんな感じで、グログロスプラッター面では最高に見ごたえあり。
ハーシェルさんは観客が求めるモノを実によく分かってらっしゃる。w


お話は記者と女子アナのカップルが、ショーと同時に起こっている殺人事件を追うドラマが主体になっている。
サスペンス性とかは殆どなかったりするが。w
しかし、作中で所々謎の描写が所々で描かれ、こちらを上手く引き込んできて飽きずに観れた。
テンポ自体は結構スロー気味だが、割と頻繁にグロ描写を挟むことも相まって楽しめる出来。


ってことで、ゴア映画としては前作以上に楽しめる仕上がりになってた。
スプラッター映画ならこれくらいやらんと!!と叫ぶ、実に好きゴアの嵐に感服いたしました。
そしてオチがまた色んな意味で凄まじい事になってたので、未見の人は実査に観て確かみてください。

とにかくスプラッター好きなら観て損はない。
スプラッター映画の歴史を知る上でも観て損はないぞ。











↓こっからはラストの結末に触れているので注意ね。



謎が謎を呼び、気が付けば残り時間は僅か。
ここまで来ると謎を生かすも殺すもオチ次第になってくる。
どうするのかと思いながら、クライマックス、TV番組のマジックショー放送が始まった…。
と思ったらあっさり収拾、結局謎は全部投げっぱなしか…。
と思いきや唐突などんでん返しを得て、まさかまさかのラストに突入!?


「今この劇場にいるのは、絶対に夢ではないと断言できますか!?」

”おしまい… …あるいは始まりか?”


って何だそのオチ!!!???

…これが「あなたの知らない世界」へ突入しちゃうってヤツなのか!?w

あるいはこの映画自体がモンダークの…!?


…まさかまさかのオチにやられました。
こんなオチ、読めんよ!w