ノッチ

霊幻少林拳のノッチのレビュー・感想・評価

霊幻少林拳(1979年製作の映画)
2.5
呪文で死人を操ってはピョンピョン歩かせ、生まれ故郷まで送り届けることを仕事とする霊幻道士の陳五と、その弟子の范。

ところが、警察に指名手配されている鷹拳の使い手が、キョンシーになりすましてもぐりこんだため、旅は一転、ドタバタ大騒動に…。

1985年の『霊幻道士』の大ヒットをきっかけに東南アジア全域に巻き起こったキョンシー・ブーム。

本作は、それに遡ること6年前に製作されていたルーツ的作品。

キョンシー映画の元祖らしいです。

サモ・ハン・キンポーのサモハン3部作の『鬼打鬼』、『人嚇人』、『人嚇鬼』よりも前。

まぁ例によって、この作品は日本劇場未公開ですが…。
(香港でも1週間しか上映されてない)

確かに、両手を「前へならえ」の形に上げてないことからも、まだ一定の「型」ができていない初期のものだという事がわかります。

キョンシー自体も妖怪化しておらず、ただのぴょんぴょん跳ねる死体ですし。

…いや、ただの死体でも気味悪いんですが。

リュー・チャーフィーがキョンシーに成りきろうとしてるだけで、もぅ『ぷっぷっぷっ』って笑いがこみ上げてきます。

アクションはさすがラウ・カーリョン作品だけあって見応えあり。

特にクライマックスのバトルは凄い。

キョンシー拳なんてものも出てくる。

リュー・チャーフィーのクンフーに目が行きにくいくらい、もう1人のキョンシー拳がありえない。

カンフー映画としては面白いです。

だけど後半、キョンシーはほとんど関係なくなってるね。

しかも、途中どうでもいい場面があったり、突っ込みどころも多く、どうなってるのか分かりにくい点もあります。

この映画も観終わった後「あれ、なんの話だっけ?」と何も振り返れないくらいに内容が思い出せませんが。
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