わたがし

仁義の墓場のわたがしのレビュー・感想・評価

仁義の墓場(1975年製作の映画)
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 世からはぐれた者達のコミュニティ内ですら更にはぐれるほど破壊的、衝動的な渡哲也がひたすら「え??その人まで殺るん??」みたいな人まで殺り続けていく1時間半。ただ堕ちていく(一概に堕ちてるとも言えないのかもしれんけど)男の人生をスコセッシの何倍も遠い遠い距離から見つめる深作欣二の冷たい視線。
 シームレスに往来するセピア、モノクロ、カラーで多角的に人生を眺めるような構成がまず超好き。ヤクでどんどんゾンビになってく渡哲也、女性の生きにくさ甚だしいご都合主義ロマンス、これで終わりか…??と思いきや終わらない映画的クライマックス、でも実話!!という面白味、見所たくさん。県警対組織暴力もだけど、こんだけいろんな感情に襲われてたった94分…??世界一有意義な時間の使い方をした気分になるね
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