仁義の墓場の作品情報・感想・評価

「仁義の墓場」に投稿された感想・評価

深作欣二監督34/60

前半の50分程は若者たちの衝動が描かれ、渡哲也・梅宮辰夫などを、到底若者とは捕らえがたいし、「仁義なき戦い」シリーズの焼き直し感が否めないが、渡哲也演じる石川がシャブを初めて打ってから、物語のラストに至るまでの数十分はまさに圧巻の映像と描写の連続で、ルサンチマンに駆られ疾走していく様は、救いようの無い絶望感をスクリーンに映し出している。

カルト映画として考えると大傑作。
UKEL

UKELの感想・評価

4.5
久々に深作監督を見たら、やっぱ画面の密度の高さが最高だな。
遺骨をかじるシーンとジャンキーを演じる田仲邦衛、たまらんな。
この頃から池袋を「ブクロ」って呼んでたのか…

あと、石川力夫が埋葬されてる「仁義の墓」が新宿に実際に存在することを知る。映画公開された当時は墓場に人が殺到したのかな。見に行かなきゃ。
‪生まれながらに暴力をふるいたくて仕方がない男が、社会からはもちろんのこと、組織からもつまはじきにされ暴走していく物語。実在した狂犬と呼ばれたヤクザ、石川力夫の生涯をベースに90分、バイオレンスしかないような映画でキャラクターの心情すらまともに描かれない(そもそも石川力夫自体、裏社会の人間ということもあってか資料があまりないらしい)。‬

‪戦後のスラム化したような日本の描き方が圧倒的で箱庭感もあり、延々観てられるなと思ったら元ネタが『㊙︎色情めす市場』らしく「なるほど!」と納得した。‬

‪当時、病に倒れていた渡哲也が完全に病み上がり状態で熱演。顔色が悪いのはメイクではなく地だったというのも伝説的。‬
もた

もたの感想・評価

3.7
『仁義なき戦い』を、より実録らしく、より暴力的にしたような作風。渡哲也が人を撃ったり、斬ったり、シャブ打ったり、人骨を貪ったりして、常にめちゃくちゃだが、ラストはそれを凌ぐほどの迫力がある。スローモーションすら良い。
Akira

Akiraの感想・評価

3.5
中盤からはひたすら「押し黙る→ゴネる」を繰り返しててともすれば飽きてしまいそうなのに最後まで観させるエネルギーに満ちた不思議な一作。
スローモーションってクサくなっちゃいがちなのに、ごちゃついてる画の中で一種の清涼剤みたいにホッとさせられたのもフシギ。
色々と不思議だから目が話せなかったのかなぁ。。。
しのの

しののの感想・評価

3.7
ヤク中の田中邦衛いい
娼婦とヘロインきめるシーンすごく良かった
嫌われ力夫の一生。
欲のままに他人を殺し、食い潰し、かと思えば他人のために涙を流したりする。理解不能だ。

これは本物の悪人が好き放題に己の人生を使い果たす物語で、そこに「仁義」など存在しない。『仁義の墓場』なんて皮肉にもほどがある。
ラストも石川力夫の勝ち逃げで、胸糞悪い。素晴らしい。
RYO

RYOの感想・評価

3.6
狂気と破滅を映画にしました。もっと早くに消されてもいいよね。

彼・特有の気圧変化と、やくざ世界に生きる者なら必ず備えている高い温度との落差による衝動の嵐は30年ぶりに観直して止んでおりませんでした。

渡哲也演じる主人公・石川力夫の存在そのものが死んで当たり前。ここまで生き続けてきた事自体が奇跡、と全身で体現しております。

弱者や女たちを散々食いものにして、人間の所為とは到底思えぬ事を実行してきたヤクザからさえ不気味がられ、忌み嫌われる。

自分を裏切った者ども。
女に不遇のまま生涯を終えさせた自分。

そのどちらをも赦せぬ彼が世を厭う荒んだ気分で研ぐ心の刃は、どんどん露天に輝く残月の鋭さに迫っていくようで圧倒的。

その影で犠牲になるのは、常に有意性を疑われる程の控え目な女・多岐川裕美。
何という哀れな女の一生か。

獄中の壁に刻まれた彼の文字
(大笑い 三十年の 馬鹿騒ぎ)

衝撃も度を超えれば確かに笑うしかありません。

死後、誰も訪れる事ない、その墓標に刻まれた(仁義)の二文字。

遡れば、これ以上にないくらい相応しいタイトル、深作欣二『仁義の墓場』

まだ観ぬ世代の方々に、観ずして墓場に行くな、とお伝えしたい恐ろしい映画です。
こういう映画はいつも体力を消耗する。
仁義なき戦いの菅原文太とは全く違く、敵味方関係なく切りつけ、銃撃。
田中邦衛さんが好き
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