きゃんちょめ

ブラジルから来た少年のきゃんちょめのレビュー・感想・評価

ブラジルから来た少年(1978年製作の映画)
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【最後に映ったブレスレットについて】

最後に映ったブレスレットについてこのような解説があり、なるほどと思いました。ナチスはオカルトを信じていたので、ヒトラーのクローンたちをあのブレスレットが守ってくれるはずだとメンゲレは信じていたようですね。


Shark teeth have long been known for their symbolic meaning of bravery, strength, power, and protection. Mengele visits the cloning clinic used fourteen years prior, and the bracelet is shown hanging three times during egg operations and gestation memory vision scenes. Ostensibly the shark tooth bracelet had protected the Hitler clones. Then, Mengele finds it on the dirty floor and carries it off. He fondles it for luck as he approaches the Wheelock residence, and later Bobby hangs it in his darkroom. Innocent Bobby is protected by the bracelet as Bennett and other Nazi hunters ponder his execution.

最後にそのブレスレットや死体写真を戦利品として飾るボビー少年を写したのは素晴らしいと思いました。あのシーンは、ああいう趣味があるからといってただちに糾弾したりすべきではないという優れた教訓になると思うからです。

それから、ホロコースト・サバイバーであるリーバーマンがこれ以上の追求をやめようと言っているのにもかかわらず、ヒトラーのクローン少年たちを全員見つけ出して殺そうと主張してしまうベネットというユダヤ人青年たちは、復讐の連鎖を止めようとしないユダヤ人たちへの鋭い戯画となりうると思います。
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