母親に先立たれたマザコン青年エドは、失意の底で毎日を垂れ流していた。
そんな彼の元へインチキセールスマンが現れ、母親を生き返らせようと言うのだった。
周囲の猛反対を尻目にエドは…。
スティーヴ・ブシェミ主演のホラー・コメディ。
タランティーノとコーエン兄弟に見出され、ようやく売れてきたころに出た数少ない主演作品。
B級なんだけど、不思議な魅力満載の映画でした。
ホラーなんだけど、明るくてホラーらしくなく、不気味だけど笑えてホロリとする場面まであったりして、不思議な面白い映画。
見事生き返った母親と以前のように暮らし始めるが、時が経つにつれ母親の異常を無視できなくなり…。
こんなこと絶対に現実にはありえないんだけど、それが現実に起こったかのような風になっているのが良い。
なんといっても「ハッピー・ピープル社」ですが、死人を蘇生させることを当たり前とすることがこの映画の大前提で、ブシェミがそれを受け入れることで、それにまつわるさまざまな疑問はすべて不問に付してしまう。
お母さんのキャラクターもなかなかいい。
この役者さんはもともとはイギリスの人で、『ベイブ』で犬の声をやっていたりするらしい。
なかなか稀有なキャラクターだと思います。
他は知らない俳優さんばかりだったけど、おじさん、隣の美女、セールスマン等、どの登場人物もなかなかいい味を出している。
そして話の先が読めず、どうなるのか最後までドキドキでした。
この後の展開がとっても気になります。
しかし、原題の『BON APPETIT MAMA』は、観終わったら成る程ねぇと判るけど、この邦題は何なんだ?