映画鑑賞のおさる

ワールド・トレード・センターの映画鑑賞のおさるのレビュー・感想・評価

3.4
2001年のアメリカ同時多発テロで、ビルの崩壊に巻き込まれた警官やその家族たちの物語。飛行機の激突直後に被害者の救出に向かった警官たちが、ビルの崩壊に巻き込まれ生き埋めになってしまうところから物語が展開していく。

あの事件が起こったのは自分が中学生くらいのころだったか。ニュースステーションだか報道ステーションだかで何度も映像が流れたのを覚えている。子どもだったので"こと"の重大さをあまり理解できていなかったが、それでも鮮明に記憶に残っている。

生き埋めになった主人公たちが救出を待っているあいだの緊迫感がよく伝わってきた。特に、炎が迫ってくるところが一番怖かった。身動きできない中で炎が迫ってくると、焼死を覚悟するしかない。実際、そうやって亡くなっていった人もいるだろう。熱で銃が暴発するのも怖かった。

瓦礫から助け出された人が『ビルはどこだ?』と言っていたのが印象に残った。そりゃあ、ビルが丸ごと崩壊してしまうなんて想像もつかないだろう。それだけ予想もしなかったような大事件だということを改めて思い知らされる。

映画の最後に助け出された人の数が出てくる。人数は少なかったが、よくあの状況から助かったなと思う。あの日、たくさんの人が犠牲になり、そしてたくさんの人が戦ったんだなということを再認識できる映画だった。