映画鑑賞のおさる

アラビアのロレンス/完全版の映画鑑賞のおさるのレビュー・感想・評価

3.3
1963年のアカデミー賞7部門受賞作品『アラビアのロレンス』にシーンが追加された完全版。

4時間に迫る大作で、その長尺から鑑賞を躊躇う(ためらう)人も多いだろう。自分もその1人だったが、年末年始の再放送ドラマ『VIVANT』の砂漠のシーンをみて、思い立ったようにみたくなり初鑑賞。

ストーリー的には、第一次世界大戦の時代、トルコに対するアラブ民族の反乱を支援した実在のイギリス人将校、トーマス・E・ロレンスの活躍と葛藤を描いた作品となっている。

はっきり言ってアカデミー賞7部門も取るほどの良さがどこにあるのかは分からなかったが、べらぼうな上映時間の長さに嫌気がさすようなこともなかった。そこはすごいと思う。

いくつかのエピソードが集まったような作りになっていて、ドラマのように観られたのがよかったのかも知れない(テンポが若干ゆっくりに感じることはあったが)。

少し変人の主人公が、アラブ民族からの信頼を勝ち取りまとめ上げていく様子や、思い通りにことが進まず自信を失っていく描写がこの映画の見どころになっていると思う。

子どものころに観てもさっぱり良さが分からなかったと思うので、ある程度年を重ねてから観てよかったと思う。とはいえ、期待したハードルを越えてくるほどの作品ではなかったかなあ。