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鏡の中にある如くのstのレビュー・感想・評価

鏡の中にある如く(1961年製作の映画)
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殻に閉じ籠る人たち(街へ出ない、船の内部に残る、家族より作家としての名声を優先する、など)と広く澄み渡る海との対比。

家の中から海を眺むショットが繰り返され、「狭い部屋」から「広い世界」へと意識が向けられる。漂うムンクっぽさ。所々差し込まれる息子の細かな動きが気になる(騎士の動き、逆立ち、去り際の石投げなど)。

神はどこに宿るのか。本当に愛こそが神なのか。父親が初めて心を割って(殻を破って)話した言葉に息子は感銘する。少なくともその瞬間に神の存在を意識させられる。
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