鏡の中にある如くの作品情報・感想・評価

「鏡の中にある如く」に投稿された感想・評価

McQ

McQの感想・評価

3.8
お試し期間は終了してたみたいだが、これと「沈黙」がセットで観れちゃうという事でU-NEXT再挑戦。

『鏡の中にある如く(1961年)イングマール・ベルイマン』

部屋で一人すすり泣く父親。壁の〝ささやき声〟に耳を傾ける長女。それらを静かに見守る次男と長女の夫。彼らを悩ませる〝何か〟については前半ほとんど語られる事も無く、一体どんな映画なのか?!、は掴めないまま後半に突入、、そこで暴露される真実とは?

舞台となる孤島を囲む広大な海をバックに、イチャついてるのはカップルではなく姉弟のカーリンとミーヌスなのだが、この開放感あるロケーションと若い男女の瑞々しい姿は全体に漂う〝どんより重苦しい〟イメージを緩和しているようである。

一応〝神の沈黙三部作〟の括りにはなってるが、それは決して限定的なものでは無く、もはやベルイマンのシンボルマークとも呼べそうだ。

神だの悪魔だのと馴染みのない言葉に執着せずとも、この映画が伝えんとするメッセージは時代を問わず感じとれるんじゃなかろうか?
natsumi

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3.8
ベルイマンの作品は意味わからなくても映像綺麗な極上のASMR感覚で楽しめるから好き。登場人物、雰囲気、開放感がありながらも社会から遮断された舞台、家庭崩壊など夜への長い旅路を思い出した。ホラー映画として作られそうな設定だけどヒステリーじゃなくて人間ドラマに焦点を当てている。調べたらタイトルのThrough a glass darklyが含まれている聖書の節がこの映画そのまま。神以外への信仰。
Ricola

Ricolaの感想・評価

4.2
ベルイマン監督の神の沈黙(不在)三部作の一作目。

映像美はさることながら、登場人物それぞれの役どころが絶妙であることと、まさに神の「沈黙」に関する表現に圧倒された。


沈黙、精神、欲望…。
それぞれの役割を担う、彼らの絡み合う感情は苦しいけれど目を見張らざるをえない。


虚無的空間の美しさについ魅入る。
隣の部屋から見ているような冷めたカメラワーク。

何度も映る窓から見える空と海が特に印象的だった。穏やかで美しく、どこか神々しい雰囲気を感じるほどだった。
それはまさに神の居場所を表しているようにも見える。

それらが反射した光が壁に映る瞬間に目を奪われたのは、彼女だけではないはずだ。この世のものではないような、神秘的なオーラを放っていた。

神のような海の見える窓側に佇む父は、神の位置にいるかのように思えた。
子供にとって父は絶対的存在という意味では神であるのかもしれない。

サイレントの巨匠、グリフィスの「不変の海」を彷彿とさせるような常に変わらぬ姿の海が脇役とは言い難いほど、大きな役割を担っていたようだ。
神の沈黙とはまさにその不変さを表しているのだろう。

ラスト20分ほどのより厳かな雰囲気に呑み込まれ、この作品におけるそれぞれのキャラクターの感情と理性の着地に息が詰まる思いだった。
ラストシーンの美しさは忘れられない。
白

白の感想・評価

4.5
かつて誰もが生きるよすがを仮託した神や神聖性はその無力さが確信されてしまったがゆえに、張り裂けそうになる個人的な苦しみへの救済は最早表面的なものにしかなり得ない。美しい言葉も、自然の壮観も、無神論的葛藤が内面化された身体を前に寛解の術を持たない。それでも曖昧な愛の信仰だけが希望として微かに燻り続ける。
yadakor

yadakorの感想・評価

3.0
世界の果てに落ちてると思ってた映画がunextにあった

ベルイマン作品はどの作品もとりあえず何も考えないで見ることにしていて、何かのタイミングで全作品を見直したいと思う

というのは、神の実在性などはテーマとしてあまりに多くのバックグラウンドを必要とするので
Cem

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3.7
U-NEXTで、あと3日で終了と知り急いで鑑賞しましたw

作家の父、17歳の息子、統合失調症の娘、娘の旦那の4人が海辺のある別荘で過ごす
父の日記帳をたまたま見た娘
娘の統合失調症は完治しないこと、これは娘の壊れていく様子を記録する観察日記だ ということを知ります
そして次第に壊れていく娘…

神は愛だ!とか言われても、
?????
って感じで宗教的なことは難しいw
だから最後の弟と父の会話はちんぷんかんぷんで笑っちゃいましたw

でも、"統合失調症とその家族の苦労を描いた作品"
だと思い観てみたら最後まで集中できました★
ptzkk

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3.3
沈黙でもあったが、突然クソデカ機械が出てくる

今日がベルイマンの誕生日なのは偶然です
あぺ

あぺの感想・評価

3.8
ここまでブニュエルとかベルイマンとかが神の不在唄ってたら、影響されちゃいそうになるよね
fm

fmの感想・評価

4.0
会社が休めたのでベルイマンの所謂「神の沈黙」3部作を観た。

今作は特に誰にも感情移入させず淡々と進んでいく感じでベルイマンによくある表現主義的なギミックもない。世の無常さ、無秩序さやかりそめである家族を描いた小津作品に通じるものも感じられた。

最後、親父が愛こそ神とか雑なまとめに入るのだが、息子はそんな内容でもやっと「パパが話してくれた」とある種の受容が起こる。『東京物語』の最後に「わたくし、ずるいんです」という形式的な家族ゲームから解放された生身の人間の声が置かれているが、何となく彷彿させる。


(メモ)
・『冬の光』(1962年)『沈黙』(1963年)と「神の沈黙」3部作と言われているが、ベルイマンはそれを口にしておらずトリロジーとだけ呼んでいて、後にそれさえも撤回したとの事。

・『鏡の中にある如く』は新約聖書の「コリント人への前の書 第13章 第12節」から。「現在は鏡の中の物を見るようにすべてぼんやりとしているが、時がくればはっきりわかるようになる。そしてあらゆる物が滅びても、信仰と希望と愛だけは残る」という意味だそう。

・そこから「今我ら、鏡もて見るごとく、見るところ朧なり」という部分が『攻殻機動隊』でも使われているそうだが全く記憶にない。

・バルト海のフォール島で撮影した最初の作品。この後、亡くなるまでここに住み数々の撮影した。

・父の自殺未遂は自身のエピソードだそう。
愛と神は同じ…

人は皆円を描いて、そこに閉じこもって生きている。時おり人生の現実によって円が破られてもすぐに別の円で身を守る。
現実からは逃げられない
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