65年の傑作「ケンちゃんたちの音楽修行 ヤマハ音楽教室四才児初期の記録」に通ずる4歳児の幼稚園の入園から夏休みまでを隠しカメラで記録したドキュメンタリー。
幼稚園に足を踏み入れた瞬間先生が母親の代わりとして機能、お母さんは入りません的な強気なナレーションが印象深い。帰るときには児童一人一人に握手、ここでいう握手は頭で判らせるのでなくアクションとしてセンセイを印象付ける作用があるというのにも感心。今の幼稚園は分からないけど60年当時の画面の中の男の子たちは腕をブンブンぶん回しケンカばかりしてたがえっ幼稚園てこんな激しかったけ？と困惑。意外にも指を舐めたりハナクソほじる子供が居なくてそれもなんか衝撃的だった。そして録音がとにかく凄い、音声を映像の添え物として使うのでなく子どもの小さなつぶやきまで丁寧に拾いあげ物語の合間に常に何か子供が喋っているような演出を施している。ラストカットの居眠りは子供の成長に繋がるというメッセージであり、アップから徐々に引いていく画面は見守っているよという作り手の優しい気持ちを感じる。しかしどんだけ金かかってるんだ、、
