ひろ

Mr.ゴールデン・ボール/史上最低の盗作ウォーズのひろのレビュー・感想・評価

3.1
「バス男」、「ナチョ・リブレ 覆面の神様」のジャレッド・ヘス監督による2009年製作のアメリカのコメディ映画(日本劇場未公開)

SF作家志望の少年ベンジャミンはある日、作家養成セミナーで一風変わった2人組に出会う。ベンジャミンの書いた小説「イースト・キングス」を映画化したいと言う彼らの申し出を承諾するが、散々勝手なアレンジを加えられクソ映画にされてしまう。

あの傑作コメディ「バス男」の監督の新作を観ないわけにはいかない。オープニングは「バス男」同様ポップでユニークなので期待が高まる。

どこかズレてる母親と暮らすイケてないベンジャミン。知り合う友人も変人ばかりで、憧れてた作家には盗作される始末

駄目人間ばかりを描いて、その不思議な脱力系でシュールな世界観に観客を引き込むのは、この監督の常套手段なのだろう。

すごく内容のない台詞を真面目に話してるから、ついこっちも真剣に聞いてしまい、後悔する(笑)そして、いつしか作品にハマってしまう。

作品の中でベンジャミンの書いた「イースト・キングス」を読む度に、その映像も流れるんだけど、これがめちゃくちゃ面白い

ふざけ倒した設定に、雑すぎる映像。斬新過ぎて、もう狙いなのかどうか解らなくなり、混乱して笑うしかない。(なんでシカがあんなことに)

「ドラゴン・キングダム」のマイケル・アンガラノが主人公ベンジャミンを好演。不幸でイケてないオーラを放ちまくってて逆にイケてます

そして、ベンジャミンの書いた「イースト・キングス」の主人公を演じているのが、まさかのサム・ロックウェル。シリアスからコミカル、様々な役をこなす個性派俳優だけど、あの見事な一人芝居を魅せた「月に囚われた男」とこの作品が同じ時期の作品だなんて信じられない

悪ふざけと言ってもいいキャラクターを持ち前の演技力で演じきってるというか、笑うしかないでしょ?こんなの

原題は「Gentlemen Broncos」。例によって、NHKしか見たことないおっさんが考えたとしか思えない、ひどい邦題

海外のコメディって劇場公開されないは、ひどい邦題付けられるは、扱いが酷すぎて泣けてくるね

いつか海外のコメディが多くの人に認められる日を願ってます
ひろ

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