正味1時間15分で、これだけ鬱にさせる映画も珍しい。
実際にあった私刑事件を題材にした異色の西部劇。主演はヘンリー・フォンダ、ダナ・アンドリュース。
仲間を殺した牛泥棒を捕まえようと息巻く町の連中…これがまたよくこれだけ揃えたねぇと思うぐらい品のない顔の人ばかり(苦笑)
捜索するなか、犯人とおぼしき三人組を捕まえるが、ろくに裁判もせずに縛り首にしようとする…。
こういう一旦火がついちゃった時の群衆心理の怖さを描かせると、やはりアメリカ映画が一番上手い。
そしてウェルマン監督の演出が素晴らしく、観賞後も深く余韻を残している。
冒頭とラストが対になっているのも心憎い。