謎の光に包まれた夜妊娠した妻...超音波検査で映った影から夫である医師は宇宙人の子ではないかと疑いを向ける👽

「ハムナプトラ」「ダークマン2、3」でお馴染みアーノルドヴォスルー主演のB級映画
ストーリー的には面白かったけど結構グロいので注意
時飛ばしの能力怖すぎだろ...😱

外科医クレイグと妻がある夜セックス中、謎の光に包まれ気付けば2時間経過していた。やがて妻の妊娠が分るが、クレイグは精子の量が少なく子供をもうけられない体だった…というストーリー。
「スピーシーズ」に便乗したタイトルですが、内容は微塵も関係ない、監督ブライアン・ユズナ、原案と製作総指揮スチュアート・ゴードンという「ZOMBIO／死霊のしたたり」コンビが製作したSFホラーです。
空白の2時間を疑問に思ったクレイグが妻を催眠療法にかけ、失われた記憶を探ると、エイリアンに誘拐されて妊娠させられていたことがわかる。UFO研究家のクラヴェル博士のアドバイスを受け、お腹の子供はエイリアン・ベイビーだと確信を深めたクレイグは妻の反対を押し切り、お腹の胎児を取り出そうとするが、という内容です。
お色気エイリアンは微塵も登場しない、エイリアン・アブダクションを題材にした作品ですが、エイリアン自体殆ど登場しない作品でもあります。
空白の2時間を疑問に思った主人公がカウンセラーに相談し、自身と妻の両方を催眠療法にかけてエイリアンに誘拐された事実を知り、妊娠した赤ん坊は自分の子供ではなくエイリアンのものではないかと疑いを強めていく姿が描かれますが、エイリアンはこの催眠療法で思い出した記憶の中にしか登場しません。グレイタイプで、身体や腕が触手みたいに細くて、その触手で誘拐した全裸の妻の足とかを撫でまわす所はチョイエロいかな？いや、やっぱエロさはなかったですね。セックス中に光を浴びた主人公がその恰好のまま固まって宙に浮いてベッドの横に移動させられるシーンは笑ってしまいました(笑)幻覚で見るエイリアン・ベイビーの赤ん坊と触手が合わさったようなキモいデザインは流石スクリーミング・マッド・ジョージという感じ。
超音波ソナーで調べた胎児の様子がおかしかったり、その直後に機器や担当してたベテラン産婦人科医のペースメーカーがおかしくなったり、心臓発作起こしたその医師が「あの赤ん坊はおかしい…」という言葉を受けて主人公はますます疑いを深くしていきますが、妻の方も幻覚見たり体調おかしくなったり、「赤ん坊が望むから」と氷風呂に浸かったりと異常行動見せ始めますが、頑なに(操られて？)赤ん坊は主人公の子供と主張して、赤ん坊の異常性訴える主人公に敵意見せ始めます。エイリアンが回想にしか登場しないのもあって、SFホラーというより精神的に追い詰められて壊れていく夫婦を描いたサイコホラーの趣が強いですね。
自身が子供をもうけられない体質なのもあって、お腹の子供はエイリアンの子供では？と疑いを深めて常軌を逸していく主人公を「ハムナプトラ」のイムホテップでお馴染みのアーノルド・ヴォスルーが好演してます。彼に相談を受けるUFO研究家のクレヴェル博士を「チャイルド・プレイ」シリーズのチャッキーの声などで有名なブラッド・ドゥーリフが演じていて、胡散臭い存在感放ってます。この博士も終盤の手術では血がダメなのか、「だめだ、見てられない」と蹲ったり、主人公が薬を使って妻の心臓止めて、死んだと思ったらエイリアン・ベイビーが出てくるかもと実行し始めたら「やめた、もうついていけない」と逃げ出したりとてんで役立たずでした。
博士から見せられた自殺した妊婦からエイリアン・ベイビーが誕生するビデオなどを見てすっかり信じ込んだ主人公がERの外科医だったことから、強制的に帝王切開手術で取り出そうとしますが、この手術シーンはドンドン悪い方向に行っている緊張感と内臓むき出しのグロ描写もあって結構目が離せなかったな。
救いのない後味の悪いラスト迎えますが、父親になる不安から妄想を抱いて壊れていった男の物語とも取れて(妻の方は本人が言っていたようにホルモンバランス崩れて情緒不安定になったととれるし)、より後味の悪さ感じさせます。
エイリアンがバンバン出まくるのを期待するとガッカリすると思いますし、救いのない話なのでだれにでもオススメは出来ませんが、主人公が段々常軌を逸していく所等物語としては中々面白い作品じゃないかと思います。

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