ベビーパウダー山崎

ひと妻窃盗団のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

ひと妻窃盗団(1980年製作の映画)
3.5
70年代後半の不況、経済格差の影響によって苦しむ田舎の女性三人が一発逆転を狙って街に集められた金を盗む、ケイパー映画の秀作。それぞれが抱えているダメ男絡みの問題を描きながら、その「日常」の地続きで犯罪劇まで転がっていく流れが最高。シナリオは『…YOU… 』『フリービーとビーン』のロバート・カウフマン、社会への愚痴を重たくせず(だからといって軽薄な感じではなく)喜劇にうまく転換している。土壇場で機転を利かせて成功に導くジェーン・カーティンが素晴らしい、誰も見ていない映画だと思うけど面白いよ。