彦次郎

大いなる眠りの彦次郎のレビュー・感想・評価

大いなる眠り(1978年製作の映画)
3.5
スターンウッド将軍から娘への脅迫事件の調査依頼を受けた私立探偵が殺人事件に巻き込まれるハードボイルドミステリー。
原作はレイモンド・チャンドラーの長編です。過去に『三つ数えろ』というタイトルで映画化されているので今作は現代(公開当時)リメイクになります。
主役のフィリップ・マーロウはハードボイルド探偵の代表枠にまず入ってくるであろう人物ですが演じるのはロバート・ミッチャム。美女の裸にも応じない硬派さですが何故か事務所に大きいベッドが備えてある不穏さがミッチャムの眠そうな眼差しと相まって妖しい魅力を放っています。メモも無しでカオスじみた事件を追っていく辺りハードボイルドでも頭脳が大切という事が伝わりました。
事件そのものは本格探偵小説のようなトリック仕立てではありませんが人間関係の複雑な絡み合いと思惑でミステリーとして楽しめました。
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