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三人の名付親のgenarowlandsのレビュー・感想・評価

三人の名付親(1948年製作の映画)
3.7
今敏監督の『東京ゴッドファーザーズ』の元だということで観賞しました。これはいいお話でした。こちらの方が私はほっこりします。

クリスマスにオススメの意外な西部劇。ならず者達が瀕死の母親から赤ちゃんを託され、砂漠の中を追っ手を巻きながら初めての子育てに奮闘する物語。男三人赤ちゃんにメロメロで赤ちゃんの愛らしさに喜ぶ姿は微笑ましいです。

自分たちはキリストの三賢人だと言い、聖書の言葉に沿って行き先を決め、赤ちゃんを安全に保護できる場所を探し続けます。

ならず者達は愛する赤ちゃんを守るために、次第に聖人のように純粋で自己犠牲の精神を持ち合わせるように変わって行きます。砂漠で少ない水を分かち合い、自分が飲まず赤ちゃんを優先したり、クリスマスらしい展開でした。
 

コメディ要素も随所にあり、会話や設定もセンスよくて楽しかったです。

西部劇と言っても撃ち合いは最初だけ、舞台が西部の人情劇。

西部劇観たのは何十年ぶり?って感じでしたが、わかりやすいし、アメリカの広大な景色は気持ちいいし、馬が演技達者だし、面白かったです。改めて西部劇をリストに入れたくなりました。

ジョンフォード監督は似たような設定で『三悪人』という作品をその前に作っていて、評価高くて観てみたいと思いました。ジョンフォード監督の作品ははるか昔に観た『駅馬車』以外、初めてですが、キレがよく、ツボを押さえていて外れなしのいい予感します。

ジョンウェインが主役でしたが、他の登場人物もまたそれぞれ魅力的でした。駅前に住む笑い上戸の女性はアメリカの林家パー子です。
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