hideharu

キャッツ・アイのhideharuのレビュー・感想・評価

キャッツ・アイ(1985年製作の映画)
3.0
2021.11.05レンタルDVDで再見。

この頃のディノディローレンティスはスティーブンキングとドリューバリモアにご執心でこの映画も何かキングの原作で彼女が主演できるものを探し回ってた。
という事で本作は彼女が主演するために製作されたもの同然の映画です。
キングの短編とオリジナル脚本からなる3話のオムニバス映画。ちなみに2本は原作ありますが読んだことあります。ほぼ忠実な映画化と言って良いでしょう。

冒頭で狂言回し的な役割の猫が街を闊歩しているといきなりクージョに追いかけられて、あわやクリスティーンに轢かれそうになります。読んでる本が「ペットセメタリー」だったり。
あとジェームズウッズがテレビで見てるのは「デッドゾーン」で「脚本がダメだ」なんて言ってます。本作の脚本はキング自身なのでキングの本心だろうか?と、キングのネタ炸裂。そして物語には全然関係ない。

もともと関係のない3話を結び付けているのはネコです。物語に絡むような事はなく通りすがりのって感じだったりしますが3話目だけはガッツリと物語に絡んできます。

ドリューバリモアが主演しているのも3話目ですが一応彼女は何かしらの形で全ての話に顔を出しています。

1話目は禁煙を絶対に成功させる会社に申し込んだジェームズウッズが恐ろしい目に遭うもののブラックユーモアが効いていてなかなか楽しめます。

2話目はギャンブラーの大富豪の妻と不倫をした落ち目のテニス選手が富豪と賭けをする。マンションのペントハウスを囲む約13cmのヘリの上を一周できるかどうか。

3話目はファンタジーで夜な夜なドリューバリモアの精気を吸い取るゴブリンとネコの対決。
今ならCGでゴブリンも作っちゃうだろうけどここでは巨大な家具のセットを作ってゴブリンの着ぐるみを着た役者が走り回っています。

監督は「クジョー」でキングに気に入られたルイスディーグ。そつなく纏めているし、地味ながら面白い。やはりキング原作の映画化は短編かせいぜい中編が適していると思う。しかし残念ながら日本公開されると思っていたのにアメリカでも興行不振で日本ではビデオスルーで終わってしまった。再評価されでも良いと思います。
hideharu

hideharu