Gentaramone

華麗なるギャツビーのGentaramoneのレビュー・感想・評価

華麗なるギャツビー(2013年製作の映画)
4.4
執着からは残念な結果しか生まれないことを強く感じる映画でした。どんなにお金を持っていても、いくらハンサムでも、何かに執着し出すとどんどん魅力を失っていくし、大体うまくいくことはない。これは生まれ持った才能や境遇に関係なく、全ての人に当てはまる普遍のテーマだと思いました。

鳥瞰、俯瞰、顔のアップなどカメラがポンポンポンポン切り替わっていくので、どんどん映画の世界の中に没入でき、飽きることなく時間があっという間に過ぎて行った。また使われている音楽も時代設定に囚われず幅広くてかっこよく、まるでミュージカルやミュージックビデオを見ているかのような演出だった。

何度も出てくる桟橋に灯るグリーンのライト。この緑の光は何かを象徴するものなのか、隠れた意味があるのかははっきりわからなかったが、作品の終盤でデカプリオ演じるギャッツビーの顔のアップの際、そこに映る彼の瞳が透き通るように綺麗な緑色で、それが桟橋の灯りに重なるようでドキッとした。

ギャッツビーは夜な夜な緑の灯りを見つめ、奥に暮らす最愛の女性への純粋な恋心を募らせながらも、灯りを見つめれば見つめるほど、緑の瞳を持つ自身の欲に囚われて、執着してしまったのかなと思いました🟢
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