「私のこと助けてくれる?」
突然ですが、ファスト映画問題ってあるじゃないですか。
YouTube観てたら急に「あなたにオススメの動画」とか言って10分くらいで特定作品のあらすじ教えてくれるやつ。
功罪あって(もちろん制作側が怒ってるんだから罪がはるかに大きいんだけど)、あれで満足してその作品観ない人がいる一方で、動画を途中まで観て「お、これ面白そうやん」とアマプラのマイリストに入れてしまう俺のようなアホも居るわけで。
いっときファスト映画動画観まくってたけど、問題になってからオススメ欄にもほとんど出てこなくなったので、とんと観なくなりました。
なんというか、無知って罪だな。と、マイリストに残っていたこの「EVA」を再生しながら思ってしまった次第です。
こんないい映画、ダイジェストで観るなんて勿体ないよ!
ファスト映画、ダメ!ぜったい!
あとアマプラとかフィルマークスに書いてるこの映画のあらすじは読むな!物語の根幹をなす重要なことがサラッと書いてあるのでアホかなと思いました。
代わりに正しいあらすじ
〜2041年。アンドロイド研究の天才科学者アレックスは10年ぶりに故郷を訪れる。かつての研究を再開させる為に。そこで出会ったのは自らの兄と、その妻となっていたかつての恋人。そして夫婦にはエヴァという美しい娘がいた。何故アレックスは故郷を離れていたのか。10年前に何があったのか。10歳の少女であるエヴァがどうしても気になってしまう変態科学者の物語〜
これでどうでしょうかね。
まぁアレックスは控えめに言っても変態だと思うよ俺は!
さて、ここからレビューです!
エヴァちゃんが可愛いです!たまらんです。アレックスが変態科学者になるのもやむなしですわ。
例えるならあれよ、レオンの時のナタリーポートマンですよ。マチルダちゃんですよ。
ひざ上丈の赤コートの背中に雪の跡が残ってる感じがキュートすぎて、ストーキング不可避。
SF設定なんだけど、街並みは至って現代。むしろ20世紀感あるくらい。ケータイ端末とかのガジェットだけ近未来してて、そういうところもむしろ俺は好みでした。
物語全体に漂う物悲しい雰囲気にマッチしてて良かったと思いますよ。
10年前に何があったのかは何となく分かるんだけど、あえて詳細な説明はない。
終盤に明かされる重大な秘密も、アンドロイドが存在する世界観設定とも相まって、いいミスリードになってたんじゃないですかね。
序盤にあった大学の講義で、ウマロボットを再起動しようとした学生に対し「リセットしたら元に戻るかもしれないけれど、それはもう別の存在になるのよ」的なセリフがあったけど、この作品のメインテーマはここですよね。
最後に起こる悲劇。
人は思い出があるから生きていけるけど、無くしてしまいたくなるような辛い思い出もあるわけで。
知ることが幸せなのか?知らないほうが幸せだったのでは?
最後の最後、アレックスの選んだ結果は正しかったのかどうなのか。
単なるSFではなく、人の思い、とりわけ月日を重ねた愛情とはなんぞや?という問いかけをされたような、心にグッときた一作でした。
繰り返し言うけど、初見ならば公式のあらすじは見ない方がいいと思います!