ピロシキ

ローラのピロシキのレビュー・感想・評価

ローラ(1981年製作の映画)
3.4
ファスビンダーじゃなかったらそもそも観ようとすら思わないであろう絶妙につまらないお話(なんとリメイク)は、売春宿の便所から幕を開ける。ギラギラのライティングに彩られ煌びやかに着飾った女と、彼女を取り合う太ったおじさんと薄毛のおじさんによる、派手とも地味ともつかないメロドラマ。

愛した女が娼婦とわかり「け、けしからん!」と激高する主役の役人おじさん。そっちの駆け引きよりも、おじさんに淡い感情を抱いていそうな秘書おばちゃんのほうに肩入れしてしまう。

シーンの繋ぎはときに笑えるほど強引で、しまいには変な太鼓の音をパタパタ流してぶった斬る始末でもう何が何だか。オープニングでやたらに面白さを煽るのはファスビンダーの常套手段か。論じる頭も気もない。
ピロシキ

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