Oto

地獄でなぜ悪いのOtoのレビュー・感想・評価

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)
4.1
完全に沼にはまってしまって暫く園子温の映画ばかり観てた。基本的に一度ノッてからツッコむ事が必要な作品ばかりだけど、この映画は特に飛躍と笑いが多くて楽しかった。全体的にキャラの機転が素晴らしい、堤真一が特にツボ。

破茶滅茶に見えてちゃんと脚本が成立してるのが凄い。映画作る邦画は名作が多いな、桐島と時期が近いのもあって共通点は多いと思った。
たしかにありえない展開は多いし美術は嘘っぽいけど、この「作り物感」に文句言うのは野暮すぎる。ドラマみたいなキスしかした事ないからのドラマみたいな告白とドラマみたいな死とか最高。
大人とは何か、リアルとは何か。仕事と遊び、お金と夢、どっちが大切でどっちがくだらないか、極端な形で伝え続けてる。この作風はどの映画も共通してる。

2段階でメタなオチも幸せでよかった。肩書きとか決まりとか時間とか伝統とか忘れて、命を使ってやるのが熱中とか愛なんだと思う。そういうフレームにとらわれるから争いが生まれるというのが心理。
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