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終戦のエンペラーのパピヨンのレビュー・感想・評価

終戦のエンペラー(2012年製作の映画)
3.5
多くの日本人が心地の良い作品と言うことは、米国では受け入れられないと言うことでしょう。評価も微妙だし、興行的には惨敗でしたかね。プロパガンダはお互い様だし、米国の日本復興や天皇制の維持の目的は、決して慈愛ではなかったでしょうしね。しかし、アメリカ人が中立性に欠けているとか、日本人の戦争認識だけが正しい訳じゃないと思いますよね。どちらの国にも正義があり、退っ引きならない理由を持っているのが戦争ですよね。もちろん私にも「それは違うだろう!」と言いたい事がありますが、勝てば官軍負ければ賊軍です。戦争を描くベターな形が、クリント·イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」と「硫黄島からの手紙」じゃないですか。一つの戦いをそれぞれの国の立場、目線で描く試みは素晴らしいと思います。出来れば米国の監督と日本の監督で企画されないでしょうか。両作品共両国で公開されても恥ずかしくないクオリティーが、最低限の条件ですかね。戦争映画はたくさんの方の想いや、歴史認識が交差しますから、単純なアクション作品とするのならガッツリとフィクションでまいりましょう。いつの日にか立派な戦争映画が出来ることを願っております。
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