結湖

キック・アス ジャスティス・フォーエバーの結湖のレビュー・感想・評価

3.5
面白かった~!うっかり泣きそうになったことは秘密です!
前作よりもエグいアクション、ゲスい下ネタはちょっと押さえ気味だとは思うんですが、ミンディ/ヒットガール(クロエ・グレース・モレッツ)の強すぎる容赦なさっぷりは健在でかわいいし、スターズ大佐(ジム・キャリー)はそこはかとなくマッドネスで、マザーロシアのドン引きするほどの(キャラの)強さは必見だし、実はお前が一番最低だろうっていう友人や、クリス/マザー・ファッカー(クリストファー・ミンツ=プラッセ)の見掛け倒しっぷりにマネーで箔がついたあたりとか、おっとすっかり忘れてたけど、主人公のデイブ/キック・アス(アーロン・テイラー=ジョンソン)も相変わらず普通(?)の高校生だったけど、なんか可愛く、そして微妙にカッコよくなってたのが私にはツボでした。ジャスティス!フォー!エバー!!!
あとはみなさんのレビューが素敵に書いてくださってるはずなので割愛して、個人的な思い込みをメモ。
前作よりも今作のほうが若干トーンダウン気味(そんなことはない)に思えるのは、ヒーローがヒーロー足りうる定義をわりと本気で真面目に描いているので、その深みが見えるからだと思うのです。しかも、これはわざとらしく狙って描いているはず。
(スーパーヒーローが現実にいない世界で、主人公が初のヒーローとしてヒーロー化されてしまうあたりは、普遍的なヒーロー誕生の物語としてわざと踏襲している。)
そして、それがメタフィクションの要素として前作よりもとても強い。
メタフィクションがここまで強いとなると、スターズ大佐も、ヒットガールもキャラクターとしては、そうならざるを得ないでしょう。
メタフィクションをはっきり意識して今作が作られてるのかどうかはわからないんですけど(私のメタフィクションに対する感覚があってるかどうかあやしいので)、この辺が好き嫌い別れるところじゃないかなと。
メタフィクションは好きだし面白いけど、ともすれば興ざめしてしまう諸刃の剣だと思うんですが、キック・アスはとても上手くできているなぁと思います。面白かったです。
……ってこんな話であってるよね、キック・アスって(えー!?)
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