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恋する宇宙のchunkymonkeyのレビュー・感想・評価

恋する宇宙(2009年製作の映画)
3.5
皆様書かれている通り、ビタースイートという言葉がぴったりの恋愛映画。アスペルガー症候群そのものを描いているというよりは、それが恋愛映画における笑いや切なさをもたらす要素として効果的に使われていて、とてもいい感じ。

アスペルガー症候群の主人公の青年アダムが直面する「心地の良い環境に留まっていては人生つまらないし成長もできない」というメッセージ性は、普遍的で誰もが自分のこととして非常に共感しやすい物語に仕上がっています。

全体には音楽も含め辛気臭いというかしんみり度が高いけど、特に前半は思わず声を上げて笑ってしまうところもたくさんあり!空気感は前半からの調子で後半も行って欲しかったなと思いつつも、ストーリーや落としどころは素敵で、観ている間もほっこりしたり切なかったり、観終わったあとの後味もよかったです。ニューヨークのロケーションもやっぱりオシャレ。

理論上はストーリー構成でうまく処理されているとはいえ、「やっぱりアスペルガー症候群の人とお付き合いするのは大変そうというか無理...」と思わずにはいられない病気の描写は賛否が割れる点かも。

安心して観れる展開も典型的ないかにもラブコメ的といったベタベタ感はなく、加えて笑いやほっこり、切なさなど恋愛映画の基本的な感情要素がしっかり味わえてなかなか満足度は高かったと思います😊
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