シャトニーニ

IT/イットのシャトニーニのレビュー・感想・評価

IT/イット(1990年製作の映画)
3.2
スティーブン・キングによる邪悪なスタンド・バイ・ミーことIT。アイティー系ではありません、「あいつ」とか「やつ」ってニュアンス。うかつに名前の呼べないアイツなんです。最近リブート版出てるので若い人も知ってそうですがオリジナルは濃い濃ゆい!決してオタク沼に引き込むピエロではありません。
町に30年に一度現れ、大人には見えず子供をさらって食べてしまう怪物と、それに挑む勇敢なこどもたちのホラーサスペンスです。原作小説もちょっと読みましたがなんと映像的に恐ろしい話だこと。

キューブリックにスリラーに変えられてしまった腹いせにキング自身が監修した「シャイニング」実写ドラマ版と同じく、1X年前にN○KBSで前編後編で四夜くらいに分けて吹き替えでやってました。この人ガチで怒らせると泣かせにきますよね、感動でも恐怖でも。その頃のは吹き替えのエンドロールがめっちゃ怖い場面なのでもうN○Kに殺意を覚えました。後味悪すぎー。そういえばアメリカにはピエロの殺人鬼なんか実在してたので、その事件からの社会的影響力もすごかったんだなぁとピエロ涙目、本来はベルギー生まれの可愛い道化なのですが。

ディスクが二層で、片方が前編、片方が後編になっており、字幕しか収録されていなかったんで残念。前編は少年時代にITと遭遇し、後編は大人になった彼らの新たなる恐怖。前編だけでラストシーンまで怒涛の展開なんですけど、前編から伏線しまくりなので悲鳴挙げながら後編も見てください。良くも悪くもキング作品だなぁと思います。

これと「ポルターガイスト」と「バットマン(バートン版無印」で三大ピエロ恐怖映画として勝手に数えています、子供時代にこういう体験で※Gガンのチポデーみたいな道化にトラウマがある人もいるんだろうなぁ。実は僕も実家にあったピエロ人形が嫌いでした、大人ってなんで置くんだろあんなの。マジで怖い人にとって某ファーストフードのキャラもパチスロのピエロもこう見えては、町に出られなくなって辛いでしょうね。
(※子供時代にサーカスでピエロに攫われたガンダムファイターで割と貴重なピエロ恐怖症キャラ)

主演はリアルでも怪物俳優ことティム・カリー。「ロッキー・ホラー・ショー」でも強烈でしたが彼が演じるペニーワイズは映画史に残るみんなのトラウマ。ホラー映画のイコンのひとつになってますね。ジョン・リッター、笑顔がかわいいオッサンで、ドラマ「パパには秘密」で出演中に急死した時、役としても急死となったので放映見てほんとに動揺したのを覚えています。
あと若い頃のセス・グリーン、オリヴィア・ハッセーが出ていたりして、なんか久々に見たら妙な所がスゴイ作品でした。大人になって見ると、再開したマイクとビルのシーンとかグッと来ますよもう

最後に、みなさん怖いものありますか?ぼくは、ぼくを包み込んでくれるような癒やし系の映画好きお姉さんがいたら怖いです。生憎、まだ出会ったことはないです、克服したいので誰かー!ん?
「ハイ、シャトニーニ、君も浮かんでみるかい?」
(その後シャトニーニを見た者はいなかった