Cisaraghi

ブエノスアイレス恋愛事情のCisaraghiのレビュー・感想・評価

ブエノスアイレス恋愛事情(2011年製作の映画)
-
時の国、アルゼンチン。でも、「サッカー強い」以外あまりにもアルゼンチンのことを知らないので、映画でアルゼンチンを知ろう!という訳で映画でアル活開始。しかし、アルゼンチンの映画は出てくる人も映画自体も何となく暗いという口コミ情報をもらったため、ラブコメなら少しは明るいのでは?とこちらを選択してみた。短いし。

原題はおそらく字幕にもあった『側壁』?邦題は『ブエノスアイレス恋愛事情』だけど、ブエノスアイレス建築事情、住宅事情、電力事情なんかもわかってアル活には持ってこい。高層建築もヨーロッパ風の優美な建物もごちゃ混ぜに無計画に建っているブエノスアイレスの街は、その無秩序さでヨーロッパより東京なんかに近い印象(※)。ビルやコンクリートの隙間から植物が生えてくるところなんかも同じ。ただ、東京と同じく、建築家は規制の厳しいヨーロッパ等より自由に新しい建築物を創造しやすいのではないだろうか?ユニークな建築物が多そうだ。

欧米文化との距離感も割と日本に近い印象。中心と周辺的な在り様が似ているのだろうか。その「中心」の文化を媒介にして共感が持てる感じ。最後の場面、音楽共々サイコーでした!音楽の使い方も好き。

話は、一時どうなるのこれ?と思ったが…面白かった!但し、全体を通して言えば、ラブコメというほどコメディ味はなく、やはりどことなくペシミスティックな雰囲気があるような気がしないでもなく、それを経済事情の悪さと結びつけるのは考えすぎ?邦題から勝手にラブコメと決めつけただけなんだけど。

どこの国であれ、この手の映画は主人公二人がチャーミングだと思えるがどうかが大事。その点、この二人はカワイかった。キービジュアルから女性はムスリムなのか?と思ったが、被っているのはただのフードで、ムスリム一切関係なかった。

(※)ブエノスアイレスの都市圏人口は1600万人を超え、サンパウロに次いで南米2位。世界でも18位、マドリッド・バルセロナなどは遠く及ばない、スペイン語圏ではぶっちぎりのトップという世界的な大都市なのだ。ちなみに、第一位は東京-横浜都市圏3900万人。大阪-神戸-京都都市圏がブエノスアイレスの次。(2021年推計値)
Cisaraghi

Cisaraghi