バナバナ

スノーピアサーのバナバナのレビュー・感想・評価

スノーピアサー(2013年製作の映画)
3.2
天変地異が起こった後の地球で、唯一列車1台の中に残った人類。
しかし、列車の中では、前方車両には特権階級、その特権階級を守るセキュリティー部隊、そして、はるか後方の後部車両には下層階級と、厳しい階級社会が存在していた。
が、ある日その下層階級が反乱を起こす…という話。

上流階級が乗っている前方車両には、食堂車はもちろんの事、美容室車にお風呂にサウナ、クラブ、ハウス野菜室に、魚が泳いでいる水族館の様な水槽まである。
最近、日本で豪華列車が流行っているが、まだまだこういう車両が出来れば、もっと人気が出るだろうなと思ったw。
しかし、作品自体は厳しい差別社会に反乱を起こす話なので、内容は非常に暗かった。

ソン・ガンホの設定の説明が無く、列車内の情報をよく知っていた割に謎の人物のままで終わっていた。
あと、ティルダ・スウィントンが下層階級を取り締まる、嫌なオバサン役で登場。銀歯が入った差し歯を入れ、少し出っ歯気味に。
あの歳を取っても美しいティルダが、平凡な野暮ったいおばさんに大変身しているのが面白かった。

電車の車両の中で、下層階級の人達が頑張るので、『蟹工船』の様な雰囲気の画面だった。
設定は面白いけど、狭い舞台での話なので、それ程ストーリーが膨らまなかったし、ラスト、生き残った人って結局あれだけ?でやっていけるのかいな? と、爽快感が無かったのが残念。
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