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ゲームの規則のAKALIVEのレビュー・感想・評価

ゲームの規則(1939年製作の映画)
5.0
お時間ある方はお読み下さい。
暇つぶし用に、狂気200%、全力で書きました。


https://youtu.be/LzHGYtIqLig
2020年、孤独

https://youtu.be/YSoT3T58QFY
Dua Lipaの「Don't Start Now」をDaniel CarberryがLA(?)で撮ったヴィデオ。これも今は撮れないやつ。この頃にまた戻りたいよ。

0:37で、お!この登場か、Dua Lipa!となる。好きなやつだ笑
『Boogie Nights』のオープニング、『ALI』の王座奪還への入場場面(勿論元ネタは『Raging Bull』)、Justin Timberlakeの【The 89th Academy Awards ceremony】のパフォーマンス、Beastie Boysの【Late Night
with David Letterman】での「Ch-Check It Out」。全部好きだ笑。

あ、戻りましょう。そのDua Lipaのヴィデオで音の鳴る空間に彼女が入ろうとする時、中の「音の感じ」を確認するんですけれど、この仕草は、クラブに遊びに行く人なら、一度はやったことがあるんじゃないでしょうか?"Did a ful one eighty"で葉っぱに火をつける音も聴こえます。

https://youtu.be/JlkPChcoHOg
こちらは【The Tonight Show
Starring Jimmy Fallon】でのパフォーマンス。"Don't start caring about me now" "Hey" "Let me hear you." "Ha" で、ぼくはこの歌姫の虜でした。

https://youtu.be/WynTjq4OPtk
ディスコと言えばChicです。「Good Times」の演奏中の55:39からはThe Sugarhill Gangの「Rapper's Delight」へと突入します。有名な音楽史ですが、「Good Times」のベースラインをサンプルネタにして出来上がった「Rapper's Delight」はHip hopという文化を世界中に知らしめた歴史的な1曲です。『The Get Down』(Netflix)で描いていたものは、まさにDiscoからHip hopへの歩みでした。

https://youtu.be/XyO5MRTbL2s
Beck「たち」による、David Bowie「Sound and Vision」のカヴァー。また人類はこんなパーティーをしたいね。「このコロナ騒ぎが終わったら、70億人の人間が何をするかというと、パーティーするだけですよ。こんなに世界が同じ思いを共有していることなんかないですよね」(©︎久保憲司)

https://youtu.be/1mqLii-8SPY
くるりの「merry christmas for you & happy new year」。あ、違った。ヒック ヒック。

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『La Règle du Jeu(英題: The Rules of the Game)』(1939年)
Martin Scorseseの推薦もあり、Amazon Prime Videoで配信されていたので、やっとこさ観ました!
どこかのレビューで、登場人物たちの会話に意味がない、本心は別なのだ、という語りを見かけて、確かにと思った。
でもやっぱり笑っちゃった。
ある男が女の愛を手に入れた。
女は愛だけ信じて2人で出ていきましょうと言うが、男は規則に従おう、そんな勝手なことはだめと女を諭す。
次の場面では、ひげダンス(ユダヤ人(?))である。
さらに次の場面では、さっきの「規則」はそっちのけで恋敵と殴り合ってしまう。
おもしろいわ!!この映画。
その次の場面では、陰影のある画面になる。ここからなんとFilm noir(!!)になるのだ。

まさかぁ〜。
いやまて、まただ。殴り合いのあとに、また仲直り。ただもう宴も終わり、ということで、スタッフが室内照明を消した(!)
そのあとの会話も…これは必見です!
1939年???えっ?!えっ!?

こんな興味深い考察もある。
Octave: «Dis donc vieux, j’ai envie de foutte le camp. J'ai envie de, de disparaître dans un trou. Tu comprends, sur cette terre : y a une chose effroyable : c’est que tout le monde a ses raisons...»
オクターブ:「いや、老人、私は地獄を切り出したい。 穴に消えたい。 あなたは理解します、この地球上で:1つの恐ろしいことがあり、それは誰もが彼らの理由を持っているということです...」(Google翻訳)
有名な
「恐ろしいのは、すべての人間の言い分が正しいことだ」の台詞です。

観ていて思い出した映画がある。
それはRobert Altmanの『Short Cuts』だ。この作品についてはまた改めて書きたい。

『ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像』を観てみたい。こんな批評家がいたんですね。
https://dokushojin.com/article.html?i=4576
白と黒の光、おっとアメリカの映画みたいに元気になる終わり方だったな。あれで?と思うでしょうが、映画の2/3までは、ヨーロッパ的な、洗練と退廃を観せたが、最後にはそれらが瓦解して、しかし新しい何かがちゃんと生まれている。それが何よりも大事だ。

このレビューでは、始めに5曲紹介させて頂きましたが、音楽は映画は違う、どちらも好きだが、何が違って、だからどうして惹かれるのか、そんなことばかり気になる。音は「遠くの彼方に過ぎ去っていく」?光は「目に焼き付いて前進していく」?どう思いますか?
同じ音楽でもDua Lipaはイギリス人というだけあって、音がめちゃくちゃ洗練/退廃的ですよね。なんか何をやっても許されるというか、クールです。流石は『A Clockwork Orange』の舞台になったイギリスから出てきた音楽です。あの話は、Alex DeLargeの暴力は許されなかったか。でも彼らの暴力は今も永遠に輝いています。

そしてもう1作。Larry Clarkの『Ken Park』です。ク○ニのポスターひとつでヨーロッパ的な暗さが伝わってくるのが良い。最後の結論も泣かせます。死の気配も漂う「いやーな」フィーリングですが、触れられないくらい輝いている。

さてさて『La Règle du Jeu』は一体何が画期的だったのかというと、いわばまさに、洗練された文化の退廃していく様と、その後やって来たのは「死」から始まるサーカスティックな感覚(最も言い当てて妙なのは「ニヒリズム」という言葉だろうか)だったということ。
そして、驚くべきことに、2年後に公開されたあるアメリカ映画が、現在に至るまで世界映画史上のベストワンとして高く評価されているのだ。
始まりは「死」からだった。
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