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アステロイド・シティのAKALIVEのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
5.0
カタカタッカタカタッと伝えよう📑🚀
舞台をみているのか、テレビをみているのか、そして、舞台上であるはずなのに、架空のアステロイド・シティの中で、キャストが生き生きとした演技をしているのをみているのか。すごい想像力だ。それをわれわれは観ているのだ。 クルクルとインクリボンが床に落ちる。はじまりは劇作家コンラッド・アープの苦悩。それを何度も思い返す度に、そこが舞台でしかないことを思い出す。かと言って、キャストの想像力も伝わってくるのだから、不思議だ。頭の中につくりあげた架空のシティ。もはや観客である自分自身が想像上の何層目に位置しているのかなんてのは、定かじゃなくって、ただし、そうとは言っても混乱する。しかしながら、崩落するのはまだだよね!?時は戦後。舞台は砂漠。キーワードはPTSD、そして核戦争。主題は歴史認識、戦争の加害・被害の問題。それを抉り出そうとしたコンラッド。ただしテレビ(!)の司会者は「タイプする男を眺めていてもつまらない」と客観的な眼差しをこちらにオファーし、司会の想定する観客のレヴェルになにやら格下げをしてしまう。 そこからは核爆発にも動じず、宇宙人さえもパシャリ!とカメラのシャッターを切る場面へと続く。昔の人の感覚。子供達は放っておかれ、痛めつけられ、男達は偉そうだ。それは劇作家の本意ではないはず。そんな物語をいかにして演じきるかに依るのだが、あああ、ここで悲しみが押し寄せるんだよ。この世代の人達は、本当は辛くて、辛くて、知り合いを大勢なくして、それゆえに強烈な個性のせいでバラバラになる。
目覚めたければ(再臨したければ)、眠れ!
少女たちはイチゴミルクを頼めるように成りました。 コンラッド・アープの体験、深い訴えは、誰もその通りには演じきれなかった。砂漠に対して、核実験に対して、クレーターに対して、インベーダーに対して、半人達(!)に対して、対話に対する恐怖も、未踏の未来も、すべてを包み込んでいく煌びやかな資本の世界も。それはやがては、アメリカの青年の半数以上が社会主義に希望を抱き、この映画のように、核は本質的に環境破壊につながることにも、いまは少し、分かっている。画面はどこか無頓着な時代の感覚に忠実なのだ(当時?いま?)。言ってしまえば呪われた劇?掘り出されたTV特番。劇作家もろともインクリボンは転がり去ったことで、戦禍となり、またあたふた。カタカタッカタカタッと伝えたかったのに、進むべき脇道が見つからないんだ。
🚞何とまぁ速いこった。知んない、どれにあいつが乗ってるかなんて🦽🩼
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