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ラブ&マーシー 終わらないメロディーのAKALIVEのレビュー・感想・評価

5.0
 幼い頃に、否応なしに、自分自身を変容させられた男の子が、再度、周囲を変質させていくまでが描かれている。まず飛行機内での突然の発作が彼を襲う。これはビートルズを例にとって振り返りたい。ビートルたちを襲った、轟音とも形容されるヒステリックな大歓声。映像を観ると、特にリンゴ・スターが辛そうだ。あ、そうそう、私は今年の酷暑の中、2度、熱中症にかかった。軽度だけど。知人はこう言う。「これまで熱中症にかからなかった人でも、こうも40°Cが続くと、簡単になるし、もしかしたら遺伝的に37〜39°Cでかかる人って、大勢いて、数じゅう年前まではそれが判明しなかっただけかもね。」と。話を戻すと、あの時代の、熱狂というものに耐えられない、普通の人と、他のメンバー。そういう捉え方で歴史を見てみたい。ここからは私の適当な感想文だ。ビートルズのリンゴは、メンバーから心配された。レノンの“キリスト”発言もあって、演奏中に撃たれるのではという不安が、バンド内にあった。だから、みんなでツアーをやめられた。そして手始めに『ラバー・ソウル』をつくった。同じ頃、ビーチ・ボーイズの長男坊=ブライアン・ウィルソンは飛行機内で発作。そして、リハビリ的にホーム・パーティ。そこで、彼はこう言う。「口を塞がれて苦しかった。頭の中で“クックークックー”ってね。」次男「親父の黒魔術さ。」ブ「い、い、いや、ツアーのせいさ。ビートルズの『ラバー・ソウル』聴いたろ?無駄がなくて、フォークっぽくて、重ね録りがすごい!真顔」次男「ティティ、ティッツティッツ(おっぱい)笑」ブ「負けていいのか??!!」ーーここから、この評論仕草から、歴史が変わった。社会や歴史は自動的には変わらない。変えようとする主体が必要だ。

 ただその主体にも、必ず援助が要る。より大勢の人が、社会変革に携わるのならば。「永遠には君を、愛せないかもね。」『(君がいないとどうなるかなんて)神のみぞ知るってね』と。まさに“不安定な愛”を歌ってしまった。そんな頼りないわたしも、世界に存在をしている。この事実が、現実に反映されれば、世界をもっとよくすることが出来る。スタジオには、親父や、バンド・メンバーが知らない、気づかなかった優秀な音楽家たち、技術者、専門家たちがたくさん集まっている。たくさんの楽器も。お家には、砂や、愛犬も。夜空には北極星が。彼女はそれも知らなかった!!!だから絶対にバレてはならない。本当の主体がブライアンだということは。「世界よ!悲鳴を聴け!言葉にならない悲鳴を!」

 “何とか” “難なく” 生活している。悲鳴・無視の社会構造、テクスチュアを、弁証法的にひっくり返すことができたブライアン・ウィルソンは真の天才と言える。普通の人、繊細な人、敏感な人、身体が弱い人などなど、あらゆる“天才”が生きている。しかし適切な処置を受けていないかもしれない。熱中症を2度も体験したら、今から来年の夏が心配だ。「1963年から“声”がしてる(辛かった)。」だなんて。今回、初めて知り、あまりにショックだった。

🏄🏻🏄🏻‍♂️追伸: キャピタリズム、プール、ニルヴァーナ。音、雑音、環境音楽。「ありがとう」。最高の演出の数々に。
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