ある日ドライブ中に川に誤って転落し、それ以来妻は行方不明。
やがて夫の悪夢に魔道士が現れ彼に苦痛を与えるようになる…。
根強い人気?の、クライヴ・バーカー原作『ヘル・レイザー』6作目。
1、2のヒロイン、クリスティが久々の登場。
前作に引き続き定番のホラーキャラがいながらミステリー路線という珍しい印象。
だいたいお馴染みのキャラが登場するホラーでは、そのキャラが大暴れの殺しまくりというパターンを踏むので、ミステリーを扱うというのは他とかぶらない個性あるストーリーで、なかなかいいのではないでしょうか。
パズルボックスを開けると、究極の苦痛を求める魔道士が待ち受ける魔界へというパターンはお約束だが、少しジラシすぎるのも前作と同じ。
前作もミステリー路線でしたが今作はさらにパワーアップしたように感じました。
丁寧に作られた演出によって、現実と幻覚の区別がつかなくなっていく主人公の倒錯ぶりがよく表現されていたと思います。
また、今までのヘルレイザーとは違って優しい感じがする。
今回はヘルレイザー自身悩んでいるように思える。
しかし1作目が87年公開だから、凄いロングシリーズでありますなぁ。
ちなみにDVDの映像特典を見ると、実はヘルレイザー1、2と話が繋がっている(ヒロインも登場してるし)わけですが、こういう重要なシーンをバッサリと削っているのはどうなのだろう。
このシーン残っていれば1、2の後日談としての作品として、もうちょっとシリーズファンから評価されたと思うのだが。
どうやら本作はオリジナルビデオ『ヘルシーカー』シリーズという位置づけで、更に2作られているらしい。
監督は『13ゴースト』を撮り、そこそこのホラーを作ることのできる器ではあると思うので、へんに捻らせた話ではなく原点回帰してほしいものである。