和桜

ペコロスの母に会いに行くの和桜のレビュー・感想・評価

ペコロスの母に会いに行く(2013年製作の映画)
3.7
認知症を患った母との日々を綴ったエッセイ漫画の実写化。介護や認知症を描きながらも、「ボケるのも悪い事ばかりじゃないかもしれない」と言えてしまうのは衝撃だった。
これは介護の過酷さだけでなく、最終的に認知症の母が見ている世界を一緒に見ようとする姿勢から生まれたものだと思う。この考えを誰かに押し付ける意味ではなく、良い親子の関係だなと感動してしまった。

とにかく役者たちが適材適所で完璧な布陣。息子役の岩松了に竹中直人と温水洋一を絡ませる事で、失礼ながら雰囲気だけで既に面白い。
母役の赤木春恵と加瀬亮の熱演で締める所はしっかりと締めて、森崎東監督は本当に素晴らしい映画を残してくれた。
長崎は広島の町並みや雰囲気と通じるものがあって、勝手に第二の故郷だと思ってる。なかなか旅行に行けない状況だけど、大好きな長崎映画がまた一本増えて嬉しい。ランタン祭りに行きたくなる。
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