柴猫さんの映画レビュー・感想・評価

柴猫

柴猫

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サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.6

田舎町で発生した連続殺人事件。オカルト好きな少年は隣の警察官が殺人犯ではないかと疑い、親友たちと共に調査を始める。
経験したことなんてないはずなのに、どこか懐かしさを感じるひと夏のジュブナイルホラー。
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オペラハット(1936年製作の映画)

3.8

田舎の若者が大富豪の遺産を相続することに。マスコミや大衆はどんな人物がやってくるのかと騒ぎ立てるが、彼は遺産に興味無し。群がる人間や噂に嫌気がさす中、一人の女性と出会い恋に落ちる。

自身のアカデミー
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山河遥かなり(1947年製作の映画)

3.7

第二次世界大戦後、ドイツに強制連行された子供たちの救出に苦戦する連合軍。助けにきた兵士の軍服を見て、また同じ目にあわされるのではと恐怖を感じた子供たちは幾度となく脱走を図っていた。
冒頭でそんな背景が
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

4.1

ある男の人生を遡っていく列車。
人生を時系列順に見ていけば、様々な変化はあれど一人の人間の同一性は保たれているように見える。
だけどこれを逆から見ると、時間が飛ぶ毎に別人とも思える性格や姿が現れてくる
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コーヒーをめぐる冒険(2012年製作の映画)

3.8

大学を勝手に辞め、仕送りも打ち切られた放蕩息子の一日。原題『ベルリンのコーヒー』に対して、行く先々でコーヒーを飲もうとするのになかなか飲めない姿を上手く表した邦題だと思う。英題『Oh Boy』も内容的>>続きを読む

ジャングル・ブック(2015年製作の映画)

3.5

狼に育てられた少年モーグリ。彼以外は全てCGであり、そのクオリティの高さにまず驚く。
これからどんどん求められていくであろう、リアルさを追及しながら違和感を与えない映像の追及。このバランスに四苦八苦し
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ゲームの規則(1939年製作の映画)

3.3

上流階級のあれやこれやの世界。
彼彼女らにとって不倫すらゲームであり、いたるところでそんな関係が結ばれている。ただしゲームなのでルールはあって、バレたら激しい争いが勃発する。
どの口が言っているんだろ
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蛇のひと(2010年製作の映画)

3.5

wowowシナリオ大賞受賞作。
優秀で人徳もある上司が横領の容疑をかけられたまま失踪。永作博美演じる部下がその行方を追う。様々な人物に話を聞いていくうちに、彼と関わった人間が悉く不幸になっている事に気
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ハーフ・ア・チャンス(1998年製作の映画)

3.7

ルコント監督お得意の、違う人生を歩んできた人間同士の出会いと友情。ただ今回はそのきっかけが「娘」を名乗る存在によって引き起こされる。
二人の男を同時に愛したと、さも美しい事のように語る母の遺言から始ま
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死の谷間(2015年製作の映画)

3.0

放射能によって地上での住みかを失った地球。奇跡的に核汚染から逃れた谷で孤独に暮らす女性のもとへ、防護服を着た一人の男がやってくる。二人が打ち解けた頃、さらにまた別の男がやって来る。

原作はロバート・
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.7

点字ブロックを確認した瞬間、一心不乱に全速力で駆け抜けていく盲目の女性。この画が力強すぎて感動してしまった。
警察学校を優秀な成績で卒業し、元々は目が見えていたという設定が前提だけど、見えない制約と見
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ママの遺したラヴソング(2004年製作の映画)

4.0

疎遠だった母の訃報。親の喪失や確執を抱える娘が故郷へ帰り、母の友人たちと出会い暮らすことで立ち直っていく。よくある話だけど、台詞や風景がとにかく美しい。

スカーレット・ヨハンソンという女優の名前を強
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オアシス(2002年製作の映画)

4.0

他人の価値観では図りきれない二人の関係。だから当てはまる言葉が見つからないし、これも自分の勝手な押し付けなのかもしれないけど、想像と呼ぶにはあまりに美しい二人の姿は他人から見えない形で確かに存在してい>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

3.4

ホラー的な評価が先行するものの、実際は作者の体験に根差して一つの病気の恐ろしさを伝える社会派映画と言っても良い。耳を塞ぎたくなる叫び声、体は何度も痙攣をおこし、顔面は血だらけ。原因が分からなければより>>続きを読む

泣きたい私は猫をかぶる(2020年製作の映画)

3.6

父親の再婚で自分の居場所がなくなったと感じるムゲ。好きな男の子にアタックするも毎回避けられ、学校では無限大謎人間とからかわれる。そんな彼女の秘密は猫に変身できる事で、その時だけはなにも知らずに遊んでく>>続きを読む

Visit(英題)(2020年製作の映画)

4.0

コロナ禍の日常を描いたジャ・ジャンクー監督の短編映画。以前の世界を、そして自身がこれまで撮ってきた映画すらも懐かしむような寂しさ。それでいて監督の柔和な眼差しは変わっていなくて安心した。コロナ後の世界>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.9

スウェーデン映画界の中でも異色の才能を放つリューベン・オストルンド監督作。ある家族が雪崩に巻き込まれそうになり、その時とった父親の行動が原因で夫婦の関係に亀裂が走る。雪崩に巻き込まれた話ではなく、巻き>>続きを読む

裸のキッス(1964年製作の映画)

3.8

ジャズのリズムに合わせて売春婦のケリーが元締めの男を徹底的に殴りまくる。男が倒れると華やかな音楽と共に鏡へ向かい、カツラと化粧を直して二年後の本編へ。冒頭からとにかく最高すぎるフランク・ミュラー監督作>>続きを読む

エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.3

女性と少年だけが暮らす島で、謎の薬や検査を施される少年たち。違和感を感じた一人の少年は、その謎を明らかにしようと大人達の世界を覗き見る。大人の秘密にろくなものはないのかという、多少SFチックな一応は少>>続きを読む

皆殺しの天使(1962年製作の映画)

4.0

宴の後、屋敷の外へ出ることが出来ないと気づくブルジョア達。屋敷に細工はなく、誰かに閉じ込められているわけでもない。ただ「出られない」という認識だけを共有しパニックに陥っていく。
集団心理から政治/文明
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ルパン三世 グッバイ・パートナー(2018年製作の映画)

3.8

劇場一作目で行われたトンデモ展開とSF要素を踏襲するかのような流れは好き。あれに比べると時勢をパロったようでチープなんだけど、小さい子達にも楽しめる派手さはあったと思う。なによりタイトルにあるルパンと>>続きを読む

ベルリン・シンドローム(2017年製作の映画)

3.5

五月に公開される『ブラック・ウィドウ』のケイト・ショートランド監督。この監督さんは女性監督として徹底して暴力に晒される女性を描き続け、そこからの反撃を描いてる。精神的にも肉体的にもかなり痛々しい描写や>>続きを読む

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)

4.1

この手のテーマや映像は設定の奇抜さだけで乗り切ろうとする作品が多くて飽きてくるんだけど、この作品には最後まで惹かれてしまった。
相反する存在同士の共生を謳って、男女のロマンチックな交わりで乗り越えよう
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セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

4.2

ある種の自己犠牲や死に様を描き続けてきたマーティン・マクドナー監督。今作は北野武作品が大好きな彼の趣向が最も込められたノンストップなサイコパス映画。毎度のことながら劇作家だけあって脚本が天才的でタラン>>続きを読む

グレート・ビューティー/追憶のローマ(2013年製作の映画)

3.6

嫌みを言いながらセレブコミュニティに入り浸る初老の元小説家。初恋相手の訃報を聞いた彼は動揺し、空虚となった世界を彷徨いながら人生の意味を見い出そうとする。まさにイタリア上流階級の贅沢な悩み。
人生の終
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蛇イチゴ(2003年製作の映画)

3.9

嘘の中にこそ真実を見いだしてきた西川美和監督のデビュー作。彼女の名前を知らしめたのは次作『ゆれる』だけど、この映画も西川監督らしい「嘘」を基調にした完成度の高い作品。ちなみにプロデューサーには師匠であ>>続きを読む

ミッドナイト・スペシャル(2016年製作の映画)

3.7

不思議な力を持った少年とその父親の逃走劇を描いたSFドラマ。置かれた状況や目的地すら観客に説明しないまま、誘拐犯としてFBIやカルト団体まで彼らを捕らえようとする。
ファーストコンタクト的な歴代のSF
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

3.2

大手自動車メーカーの庇護を受ける企業城下町を舞台に、不正を訴えた町工場の社長が自殺する。残された家族は被害を被った周囲から村八分にされ、その息子は父は間違っていたのかと自問しながら、犯罪によって施設の>>続きを読む

カリスマ(1999年製作の映画)

3.7

「カリスマ」という木を巡る様々な勢力の争い。ある者は木を守るために、ある者はその木を伐採するために、ある者は木を使って森すらも殺すために、ある者はお金を使って買収しようとする。そんな中でたった一人、中>>続きを読む

ストレンジャー/謎のストレンジャー(1946年製作の映画)

3.5

アメリカの田舎町に潜伏するナチ残党を追い詰める様子を描いた、オーソン・ウェルズによるサスペンス映画。彼の作品としては少し点数を低めにつけたけど、戦後すぐに現代でも指摘される問題を描いてしまう辺りはさす>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

映画スターを夢見るダウン症の青年が、監督にその想いを訴え爆誕したロードムービー。
プロレスラーを夢見て施設を飛び出す旅の始まりはそんな現実と重なり、出会いやプロレス演出を通して普遍的な寓話へと生まれ変
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追想(2018年製作の映画)

3.8

家柄の違う若い男女の恋物語。文字通りの恋物語で、結婚初日にお互いが抱えた秘密や不満が露見してしまう。各々が思い抱く恋と愛の違いからすれ違い続ける二人の人生を、どんな表情で見ていればいいのか分からなくな>>続きを読む

戦争のはらわた(1977年製作の映画)

4.1

初めて見たときに敵味方が分からなくなり混乱してしまったのがこの作品。当時はこの手の映画はドイツ側=ナチスくらいの感覚で見ていたから、ドイツ側であるはずの主人公達がナチスやヒトラーをボロクソ言っているの>>続きを読む

ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

3.6

1945年4月、終戦間近のドイツでは敗戦を悟った兵士たちによる軍規違反が相次いでいた。主人公であるヘルトロもまた追われる身となった脱走兵の一人だったが、将校の車から軍服を見つけた事で大尉に成り済ます決>>続きを読む

ANIARA アニアーラ(2018年製作の映画)

3.1

ノーベル文学賞を受賞した詩人であり小説家ハリー・マーティンソン原作のスウェーデンSF。放射能汚染された地球から火星へと飛び立ったアニアーラ号が、事故によって軌道を外れ彷徨い続ける。
1950年代初頭に
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

3.9

孤独なユダヤ人青年イザクが、亡くなった令嬢アンジェリカの最後の写真を撮って欲しいと頼まれる。カメラを介して自分に微笑んでいるように見えた事から、イザクは彼岸の存在である彼女に段々と魅入られていく。10>>続きを読む

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