社会のダストダス

アナと雪の女王の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王(2013年製作の映画)
4.7
再投稿。普段観ている映画の傾向的にか、知り合いからは私がアナ雪好きであることを結構意外に思われる。周りの人たちからホラーとサスペンスしか観てないと思われているらしい。

世間が「レリゴー!レリゴー!」言っていた頃には観てなかった映画で、初めて観た後は劇場で観ればよかったと後悔した作品の一つ。
基本的に普段洋画は字幕でしか観ないけど、アナ雪に関してはたまに吹替でも観る。原語版の楽曲は勿論素晴らしいし、日本語版の楽曲もとても良い。両方楽しめる日本人に生まれてツイている。

アレンデール王国の第一王女エルサは、21歳になり女王に即位する戴冠式を迎えた。生まれつき持っている氷の魔法の力を周囲に隠してきたため、式を無事に終えられるか不安な気持ちでいた。無事に戴冠式を終えるも、妹のアナがその日会ったばかりのどこの馬の骨とも知れない王子との婚約を報告しに来たことで、二人は口論になりエルサは人前で魔法を暴発させてしまう。動揺したエルサは、城を飛び出して行ってしまう。

アレンデール王国の王女アナと女王に即位するエルサが主人公。
基本的にはアナの視点で物語は進んでいく。アナは序盤こそ王子様を夢見る世間知らずのプリンセスだが、自分と姉の口論がきっかけで王国を永遠の冬に変えてしまったことへのケジメを取るべく旅立つ。終盤では身を挺して姉を守り、火事場泥棒に鉄拳制裁を与える真の漢へと成長する。

エルサは氷の魔法を使うことができる。2万トン相当の氷の城を歌いながら作り出す「Let It Go」は圧巻。この時に必要な熱エネルギーはゴジラの放射熱線並みだというのを、昔何かに書いてあったのを見た。両親は他界してしまったため、21歳にして女王になり、自身の力も制御しなければならないというプレッシャーと戦っている。私なんて21の時って大学の講義中にポケモンやってた記憶しかないっていうのに…

ストーリーはかなりシンプル。ノースマウンテンに家出したエルサを、アナが城へ連れ戻す。行って帰ってくるだけと考えれば、「マッドマックス 怒りのデスロード」みたいなもんだ。正直言ってストーリーだけ切り取ると、そんなに大した作品じゃないと思うけど、道中は山男のクリストフや雪だるまのオラフといった魅力的なサブキャラとの掛け合いがあり、言い回しも洒落が効いてて面白い。

楽曲について触れるなら「Let It Go」はやはりお気に入りだし、他にはトロールたちの歌う「Fixer Upper」が好き。映画の後半にかかる曲でかなりコミカルな演出だけど、作品テーマを象徴した歌詞でもある。冒頭でも書いたけどそれぞれの曲の日本語版もとても良かった。

小さな子供たちは難しいことを考えずハッピーエンドに喜び、大の大人たちが作品テーマやらについて議論する。この作品は、そんな光景が目に付くほどの影響力か。
自分自身何でそんなにこの作品が気に入ったのかよく分からない。
エンディングへの感動なのか、キャラへの愛着か、楽曲パートの映像美か。
どれも当たりだけど、どれも一番ではない気がする。

アナ雪2のBlu-rayを指折り数えて待つ日々。
どうでもいいことだけど、酒飲みながら書くと長文になってるということに気づいた。