シャトニーニ

ランボー3/怒りのアフガンのシャトニーニのレビュー・感想・評価

3.3
男の教科書、スタロローンの戦争ヒーローアクション映画。
もうここまで続いてしまってはネタだろうと思われつつ、前作までの戦後の痛みや悲壮感、冷戦当時の緊張感などなんのその、直接ソ連を攻撃する愛国的薄味プロパガンダ映画に変貌していました。なんてこった

今まで続くネット界隈で「〜怒りのアフガン」って付いてしまう元ネタです。ソ連を迎撃するアフガニスタンを支援してたアメリカっていう、9.11以降の歴史を生きる若者にはパッとしないと思われながらも、実際にゲリラや武器の支援をしていたんですよね....後のテロや紛争で長いこと世界に不穏な影を落としたタリバンやアルカイダにもうっすら繋がっています、皮肉!

タイで世捨て人としてファイトマネーを稼ぐ所にトラウトマン大佐が現れ、ソ連のアフガニスタン侵攻を知るランボー。大佐が軍事作戦中に囚われてしまい、ランボーは単身でアフガンへと向かい、現地の窮状を知ります。

虐げられながら抵抗を続ける人々と、大佐救助のミッションを、この男はやり遂げることができるのか!という、ランボーにしては能動的なあらすじ。最も今まで帰還兵で虐められたり、服役中だったこと対しては、現地でヒーローのように暴れられますから。

広大でワイドカットな砂漠や洞窟を舞台に、ナイフ一本で地雷原突破、矢での爆破、馬での疾走、戦車対ヘリ、火薬もマシマシで、ひょっとしたら世間で独り歩きする無茶でオーバーなランボーもこの作品で確立されたのかもしれません。ディカプリオまで真似した、かの有名な「ダイナミック治療(弾薬で銃創消毒)シーン」はこの映画の白眉ですね、ボシュっと!痛そう💥
元グリーンベレーって、こんなことまでやるんだ(恍惚)

2の時のロマンスを引きずりながら孤独なわけですが、今回のMVPは彼の友人で師でもある大佐。なんと大佐まで前に出て戦っています、これ以降の作品出ることはありませんが、圧倒的劣勢でも戦い続けた大佐かっこいい!さすがはランボーをマシンに変えた御人だ...