喜連川風連

愛の渦の喜連川風連のレビュー・感想・評価

愛の渦(2013年製作の映画)
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最近、性におおらかだった時代の本をよく読む。そこに多くの現代人が感じているような罪悪感や気まずさの描写はほとんど皆無で、隣の後家さんが13歳になったばかりの子どものイチモツを握って筆下ろすなどの描写が沢山出てくる。

1度に何人も同時に夜這いをかけたせいで誰の子か分からない子供が生まれ、それを村で育てて、共同体意識を高める等の記述もあった。

現代人の多くは倫理や道徳、教育でがんじがらめになっているだけで、生来、人間はあんなものだと思う。その中でも結婚した後は手を出してはならない等の取り決めは村ごとにあったらしい。

ただ体を重ねればそこに執着が生まれることもあるわけで、嫉妬やトラブルはあっただろう。こうして起きた事件の一つが津山事件だが、池松くんが八つ墓村になりそうな雰囲気をむんむん漂わせている。

セックスに男は欲求・女は愛を感じると言われるが、それが門脇ちゃんと池松くんで逆転してるのがこの映画の最大の面白いところか。

最初は大勢が集まる気まづさの演出が決まってると思ったものの、1回目体を重ねてもぎこちなさが残っていたのは違和感。

リリーフランキー のラジオを聴いていても性に開放的な男女の会話とは思えず、どちらかといえば普段あまり性に興味のない男女の会話に思えてしまった(会話にフェチズムがなさすぎる)

会話の間の置き方や誰かが会話するのをみんなが待っている感じが舞台っぽくもあり、映画で見ると間伸びしている。

最後、唐突に仲直りさせるのも、ご都合主義感・・・
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