円柱野郎

ウルフ・オブ・ウォールストリートの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を基に、彼が成り上がり転落していく様を描いた伝記映画。

伝記と書くと高尚な感じがするけど、巧みな売り込みで荒稼ぎをし、金とセックスとドラッグに溺れ、どんちゃん騒ぎを起こす様子は人としてはダメですわな…、人生がコメディ。
でもそののし上がっていくバイタリティと、あくまでも快楽に真っ直ぐな生き方というのは、観ている分には憧れる部分がないわけではない。
まあ劇中の大半がラリってるのでそこはどうしようもないが、それでも巧みな話術…マイクスピーチの上手さは魅力的だな。

ストーリーは絵に描いたようなピカレスクものって感じ。
スコセッシ監督はそれをカメラへの語り代えやモノローグ、内心の会話、当時のVTRの再現といった手法で的確に演出していく。
70歳を超えてなおこういう生き生きした演出を見せられるパワーは素直に凄いわ。
主演のディカプリオも演技がキレまくっていて良かったなあ。
3時間近くもある作品なので最初は長さにたじろぎもしたけど、ベルフォートの半生の一部を描くには必要な長さだったと鑑賞後は思ったね。
それくらい中身は充実していた。
「ペンの売り方」の使い方はやっぱりうまいと思う。
円柱野郎

円柱野郎