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アメリカン・ハッスルのAKALIVEのレビュー・感想・評価

アメリカン・ハッスル(2013年製作の映画)
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ーー二人だけの世界📚🎦

まさにコレは撮影と編集なのだが、アクターの動きをコレ程まで、スムースに映し出した映画は、他にどれだけあるのだろう。エイミー・アダムスとジェニファー・ローレンスを美しく撮りたい、クリスチャン・ベールとブラッドリー・クーパーの男性二人(監督自身)を醜く、それでもニンゲンらしく撮りたいという、エゴが垣間見えるし、実際、実在のモデルより多くのキャラクターの年齢が若く設定されていることから、映画≒世界≒現実以上の『何か』を求めたのだろう。なーんてね。現在(いま)、ほんとうに好きな作品。ほんとうに好きな表現者。

ーー酒に酔っても見つけた📚🎦

美しいモノはさらに美しく、醜いモノはさらに醜く撮りたかった。騙し、騙され、愛し、愛され、この世は泡沫(うたかた)の夢でしかないとしても、手を取り合ったり、共存する場面を撮りたかった。それは二人の出逢いであり、「すべて」のはじまりだし、おわりだった。酒で酔っても、酔わせても、「この人は自分が見つけた大切な宝物だ」と二人が理解するシーン。『それ以外はすべてデタラメ』という出発点。というウソ。まるでボブ・ディラン。

ーーさらば!インヴィジブルな全体主義📚🎦

ヒトは愚か。間違いなく。自分を大きく見せようとして訳のわからないモノにベットしたりする。この映画は、ソレ(ら)を、わざわざ、映し出そうとする。監督の想いはきっと、「でも『愚か』と言う勿(なか)れ」。したがって監督は、沢山の人が観られるような、お金の使い方をした。そしたらジェニファー・ローレンスの「もう限界なんだよ!!(あたしがなんとかする!!)」と最高の姿が。アレを歴史と言わずして何と言う。皆んな、目当てはアレじゃなかったけど、ジェニファー・ローレンスにブッ飛んだ。
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