結湖

ミケランジェロ・プロジェクトの結湖のレビュー・感想・評価

3.0
一度は上映がお蔵入りになった映画だったなぁ、って思いつつ鑑賞。
戦闘経験のない美術専門家たちがナチスに奪われた美術品を取り戻すために、戦闘まっただ中のヨーロッパに乗り込んでいくお話。
実話ってのがスゴイ。ナチスが集めた美術品の点数がこれまたスゴイ。ヒトラーの美術に対する執着を垣間見ることができます。
そして、美術品というのは人類のそれまでの文化と歴史そのものであり、それを失うというのは人類がアイデンティティを失うというのと同義である(意訳)ってルーズベルト大統領に進言するストークス(ジョージ・クルーニー)はハーバード大学付属美術館の館長ってのもあるけど、アメリカなんですよね。
ちょっとWikiってみたんですが、アメリカが独立宣言したのが1776年で、第二次世界大戦終結が1945年、約170年ぐらいです。よく、アメリカは歴史的遺産がないので憧れが大きいって聞きますが、それでも命をかけるってのはなかなかです。
それをわかる限り持ち主に返却したというのも正義を感じられます。
映画としては大きな盛り上がりには欠けますが、笑えるところも多々あり、私は信念を貫くモニュメンツ・メンに最後はホロッとさせられました。
そういえば、今月公開の『黄金のアデーレ・名画の帰還』もナチスに奪われた絵画だと予告で見てたんですが、この作品のその後だと思うととても楽しみになりました。
2015/11/07:TOHOシネマズ新居浜(字幕)
結湖

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